FC2ブログ
『コードギアス・反逆のルルーシュ』非公認ファンブログ。二次創作SS(BL・女体化含)、イラスト、R18アリ。 pixivにて他ジャンルで活動中★

黒猫皇子と白狼騎士

この闇の深さを君に・その10 | main | 子ルルにゃんv餌付け?
この闇の深さを君に・その9
【注】このお話のスザクは、『黒スザク』です。
   いつもの『理屈屋』だけど、他人に対する気遣いを忘れない、
   そんな『白スザク』をご希望の方は、他の記事をご覧になる
   ことをお勧めします。

   そして、今回、小説版のSTAGE-0ネタを多分に含みます。
   まだ、小説版をお読みになってない方、あのお話をパロられ
   たくない方も、バックプリーズにて、お願いいたします。
   
   それでは、『深い闇』に堕ちていきたい方は、続きをご覧
   くださいませ・・・


   『生きる理由』とは、人から与えられるものなのか?


----------------------------------------------------------------


 雨が降っていた。
 その年の雨は冷たく、身体の芯から冷えていくような雨だった。
 ぼくは、その雨の中で、涙をこぼすことも出来ず、自らが犯した『罪』に震えていた。
 でも、『後悔』は、なかった。
 ぼくは、選んでしまったのだから。
 実の息子ですら、『野望』を叶えるための『道具』でしかない父より。
 初めて『ぼく自身』を見てくれた『友だち』の方を。


この闇の深さを君に -Seen.9-


 彼の『信頼』を裏切るくらいなら、死んだ方がマシだ、と思っていた。
 だから、『戸惑い』はあったけど、『迷い』はなかった。
 ただ、あの子を守ること。
 それだけが、彼の『願い』だったからだ。

 そして。
 雨に濡れたぼくを迎えてくれたのは、いつもの彼だった。
 冷たく、美しく、しなやかなケモノ。
 猫のように、懐かない彼は、ぼくに傘を差しかけた。
 ずっと俯いていたぼくは、彼の顔を見た。
 冷たく、見下ろすような視線。
「終わったのか?」
とだけ、言われた言葉は、何もかもを見透かしているようで。
 ぼくは、初めて、ルルーシュの前で涙をこぼした。
「オレには・・・生きている理由がない」
 助けを求めるように呟いたぼくの言葉に、彼は、何を思ったのか。
 指先を口元に当て、少しだけ視線を泳がせると、ルルーシュは、こう言った。
「ならば、ナナリーのために、生きればいい」
 それは、ぼくが望んだ『答え』ではなかった。

 確かに、ぼくは、ナナリーを守った。
 結果的には、そうなったのだろう、多分。
 でも、ぼくが、彼女を助けたのは、幼くか弱い彼女の命が、傲慢な大人たちの手で簡単に握り潰されるのが、我慢ならなかっただけで・・・ううん、違う。
 ナナリーを亡くしたルルーシュが、生きる『目的』を喪うことを知っていたからだ。
 意識も朦朧とした状態で、ただ、ナナリーの『無事』だけを心配していたルルーシュ。
 自分のことより、いつも、ナナリーのことばかりを考えていたルルーシュ。
 そんな彼が。
 ナナリーを喪ってしまったら、どうなってしまうか。
 だから、ぼくは、意識を喪ったルルーシュを置いて、ナナリーを助けに行ったのだ。
 でも、ぼくが『してしまったこと』は、それだけでは、済まないことになっていた。
 ぼくは、その『重圧』に耐えかねていた。
 だから、ぼくは、ぼく自身の『生きる理由』が欲しかった。
 犯した『罪』を、あがなえるだけの。
「オマエはっ」
 ぼくは、たまらず、叫び出していた。
「どうして、オレを、ナナリーのところへ行かせたんだ?!」
 それは、ただの『八つ当たり』に過ぎなかった。
 あの時のルルーシュは、もう、ぼくが目の前に居ることなんか、判らなかったはずなんだ。
 そうでなければ、無事を確認しようとしたぼくに、噛みつくことなんか、しなかっただろう。
 そして、あの『極限状態』の中で、ルルーシュが助けを求めた相手が、『ぼく』だったことで。
 それだけで、ぼくにとっては、充分だったはずなのに。
 それが、彼がぼくにくれた『信頼の証』だったと思えたはずなのに。
 それなのに。
 ルルーシュは、そう思い直そうとしたぼくの気持ちを、無視するようなことを言ったんだ。
「キミだけが・・・ナナリーが警戒しない・・・ナナリーが受け入れた人間だったからだ」
 ぼくの目の前は、真っ黒に塗り潰された。


「ねぇ、ルルーシュ。ぼくは、本当にキミの『友だち』なのかい?」
 未だベッドで眠る彼に、ぼくは問い掛けた。
 ナナリーは、ぼくを、ルルーシュの大切な友だちだと言った。
 ルルーシュは、最後には、ぼくが、自分を助けることを知っていた。
 でも、ぼくは。

 今のぼくは、キミたちに信じてもらえることなんか、何一つしていないというのに!

 ぼくは、ベッドに腰掛けると、ルルーシュの白い頬に、手を当てた。
 同じ性別とは思えないくらい、綺麗な肌。
 指先だって細くて長くて器用で、とても男のものだなんて思えなかった。
 腕や足だって、細っこくて、ちょっとでも力を込めたら、折れてしまいそうだ。
 スポーツ競技としての運動はそこそこ出来たとしても、ずっと鍛えてきたぼくに到底敵うはずもなく、力で抑え込めば、簡単にぼくの下へ転がることになるだろう。
 ぼくは、空気を摂取するためか、薄く開かれた唇に自分のそれを重ねた。

 傷つけたいんじゃない。
 苦しめたいんじゃない。

 本当は。

 柔らかいヴェールを捲くり、つるつるした歯列をなぞり、その中へ進入する。
 動けないように、両頬を抱え、ゆっくりと味わうように、内部を犯した。
 下を向いたぼくから伝う唾液は、ルルーシュのそれと混ざり合い、どちらのものか、もう判らない。
 応えられることのない口付け。
 奪うだけの、唇。
 そっと離せば、薄い唇は、仄かに赤く染まっていた。
 そして、いつしか、ぼくの両手は、彼の頬から下へ移動し、細い首を掴んでいた。

 あぁ、やはり、ここもそうなのか。

 両手が簡単に余る細い首も、ちょっと力を込めたら、折れてしまうのだろう。
 そうしたら、もう二度と、彼の瞳に、ぼくが映ることはない。
 そして、ぼく以外の人間も・・・。
 親指に感じる、脈の音。
 ぼくは、口元に微笑を浮かべながら、指先に力を込めた。
 ん、と苦しげな声が聞こえて、彼の瞳が開かれる。
 驚きに見開かれるアメジストに、ぼくの歪んだ笑顔が映った。
 ルルーシュは、苦しげに眉根を寄せ、しばらく頭を振ったり、ぼくの手をどかそうともがいたりしたけど、それでもぼくの手が離れないことを知ると、不意に力を抜いた。

 何で・・・・っ?!

 瞼を下ろし、ぼくの手を引き剥がそうとしていた手を下ろした彼は、ありえないくらいに、静かな表情をしていた。
「ルルーシュ?」
 不意に、緩めてしまった手に、気道を確保出来たのか、ルルーシュが、激しく咳き込んだ。
 慌てて手を離してしまったぼくは、そのまま、彼の首を絞め続けることも出来ず、何故か、そう、何故か、起き上がって咳き込んでいる彼の背中をさすっていた。
 そうして、ルルーシュが咳き込むのが止むと、ぼくは、ルルーシュの顔を覗き込んだ。
 ぼくを見たルルーシュは、白目を赤く充血させているにも関わらず、その瞳の光だけは喪っていなかった。
「・・・どうした? 殺さないのか?」
 ルルーシュは、掠れた声で、ぼくを試すように、そう問いかけた。

 それじゃ、まるで・・・。

「何でっ」
 ぼくが、そう叫ぶと、ルルーシュは、目を細めて、口角を引き上げた。
 それは、いつか彼が言っていた、『自嘲』の笑みだった。
 そして、ルルーシュは、その表情のまま、こう言った。
「オマエだからだ・・・スザク」

Seen.10へ
拍手する
| この闇の深さを君に(完結) | 22:45 | コメント:0
コメント
コメントする














管理者にだけ表示を許可する

| ホーム |

Profile
pixiv

pixiv

What's New
Manu
Search

Counter

Link

お世話になってます♪

ギアスサーチバナー
GEASS SEARCH 様

ギアスSSサーチバナー
ギアスSSサーチ様


スザルル同盟様はサイト閉鎖されました   ロロ同盟バナー
スザルル同盟様  ロロ同盟様

Link 2
Comment
Mail Form

↓お問い合わせは、コチラで↓

名前:
メール:
件名:
本文:

QR CODE

QR

ケータイからもご覧いただけます♪