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『コードギアス・反逆のルルーシュ』非公認ファンブログ。二次創作SS(BL・女体化含)、イラスト、R18アリ。 pixivにて他ジャンルで活動中★

黒猫皇子と白狼騎士

『愛』の配達人。その4 (完結) | main | この闇の深さを君に・その12
この闇の深さを君に・その13
【注】このお話のスザクは、『黒スザク』です。
   いつもの『理屈屋』だけど、他人に対する気遣いを忘れない、
   そんな『白スザク』をご希望の方は、他の記事をご覧になる
   ことをお勧めします。

   スザクは、自分が犯した過ちと、それによって逸れてしまった
   物語の軌道を修正すべく、動き出します。
   でも、それは、あくまで『スザクの視点から見た正しき道』で
   あって、それが、まるまる、ルルに当てはまるとは限りません。
   確かに、そういう『未来』もあったのかもしれませんが、過ぎ
   去った過去に『もしも』がないように、これから来る『未来』
   にも『確定』はないのです。
   果たして、ルルが選んだ『未来』とは・・・?

----------------------------------------------------------------

 始業時間ぎりぎりではあったけれど、何とか、もう一つの約束を取り付けることが出来たぼくは、時を待つことにした。
 放課後になれば、『結果』が出るだろう。
 ぼくが、二人の間に割り込まなければ、いずれ訪れるはずだった『未来』。
 その『きっかけ』を作るために、ぼくは、二人を別々に屋上へと誘ったのだから。


この闇の深さを君に -Seen.13-


 ぼくが、ルルーシュに呼び出しを受けたのは、放課後になってからだった。
 近頃は、ぼくの方から、ルルーシュの姿を探すことはあっても、ルルーシュが、ぼくを呼び出すなんてことはなかったから、珍しい話だった。
 その原因については、多分、会う度、ぼくが彼を抱くせいだろうということは、予測がついていた。
 誰が、望んで、男になど抱かれたりするものか。
 ぼくは、ルルーシュを手に入れたくて、捕まえたくて、彼の秘密を握り、彼を脅す行為に出た。
 もしも、その材料が、ルルーシュにとって、取るに足らないものだったならば、ぼくは、唯一の『友だち』を失う代わりに、今のような『茶番』を仕組まなくても良かっただろう。
 でも、それは、ルルーシュにとって、絶対に明かされたくない『秘密』であり、それを手に入れたぼくは、彼の身体を手に入れることに成功してしまった。
 ぼくが、最も欲しがっていたはずの『ルルーシュの心』と引き換えに。
 もし、ルルーシュが、ぼくを求めたとしても、それは、『秘密』を守るためであり、本当に、ぼく自身を求めているわけじゃない。
 でも、ぼくを求めるルルーシュの姿を見たくて、ぼくは、ずるずると彼との関係を続けてしまった。
 見せかけの『求め』にイライラしながら、ルルーシュにつらく当たり、そのくせ、求められたくて、焦らす行為を繰り返す。
 彼の美しい顔をクシャクシャに歪ませたくて、嘲りの言葉を投げ掛けて、その顔すら、可愛いと思う。
 そうやって、嫌われる行為を繰り返しながら、心のどこかで、ルルーシュがぼくを好きでいてくれたらいい、と思うんだ。
 本当は、そんなこと、赦されるはずがないのに。

 もう、こんな関係は、終わるべきなんだ。

 ぼくは、そう思った。
 だって、もう充分だろう?
 ルルーシュは、少なくとも、七年前は、ナナリーだけが理由でなく、ぼくを好きでいてくれた。
 そして、今だって、何をしていても、最後は自分を助けてくれる、と信じていてくれた。
 それに気付かなかったのは、ぼくの方だ。
 責められるべきは、ぼくの方だ。
 だから、ぼくは、キミを解放してあげる。
 そして、キミは、自分の好きな子と仲良くすればいい。
 ぼくは、あの子と仲良くするキミを見たくないから、この学校を去るかもしれないけど。
 それが、ぼくがキミにしてやれる、最後の『償い』になるのなら・・・。


 呼び出された場所は、学園の中でも静かな一角にある、礼拝堂のような建物だった。
 多分、ここで祈りを捧げる生徒もいるのだろう。
 ぼくは、祈ることも赦されない『大罪人』だけれども。
 けれども、願いだけは、ちゃんと胸の内にあって、ぼくは、それが叶えばいい、と思っている。
 そして、同時に、それは、叶えられてはいけない、と思う。
 そんな間違ったことが、許されていいはずがないんだ。
 ぼくが、ルルーシュにした仕打ちを考えたら、今さら、好かれたい、だなんて、虫が良さ過ぎる。
 だから。
 だから・・・。
「遅かったな」
 ぼくが、礼拝堂の扉を開けると、ルルーシュは、一番前の席の机に、扉の方を向いて腰掛けていた。
 本当なら、机に腰掛けることは、行儀の悪いことなんだけど、ルルーシュは、そんなことお構いなしに、ぼくに厳しい視線を向けてきた。
 ルルーシュが不機嫌である理由が分からなかったぼくは、こう彼に呼びかけた。
「どうしたんだい? こんなところへ呼び出したりして・・・」
 すると、ルルーシュは、ますます表情を険しくして、ぼくに言った。
「何のつもりだ?」
 質問に質問で返す、堂々巡りの会話に、ぼくは、辟易したものの、今のルルーシュの様子から言って、ぼくの言葉は彼に受け入れられないだろうことが予想出来た。
 ぼくは、質問の方向を変えてみることにした。
「どういうことか、分からないな・・・ルルーシュは、何をそんなに怒っているんだ」
「ふざけるな!」
 間髪入れずに返された言葉は、ルルーシュの怒りを表しており、ぼくは、口を噤んだ。
 ルルーシュは、そのまま、続きを話し始める。
「オマエが来い、と言ったから、オレは屋上へ行ったんだ・・・なのに、何であんなところにシャーリーがいる? オマエが仕組んだんだろう?」
 ルルーシュが言ったのは、ぼくが始業前に二人に取り付けた『約束』のことだった。
 やっと合点がいったぼくは、それに対する返事をした。
「一度・・・ちゃんと話す機会があってもいいかな、と思ったんだ。・・・で、どうだったんだい? シャーリーとは上手くいったの?」
 ルルーシュの目が、赤みを帯びるのを、ぼくは見ていた。
 ルルーシュは、そのまま、ぼくの方へ歩いてくると、右手を振り上げる。
 ぼくには、その様子が、まるで、ストップモーションのように見えていたけれど、あえて、ぼくはそれを避けようとは思わなかった。

 パァンッ

 と、音がして、ルルーシュの顔が、驚きに染まる。
 まさか、自分の拳が、ぼくの手の平に受け止められるとは、思っていなかったみたいだ。
 ぼくは、そのまま、驚きで止まったルルーシュの拳を握り締めると、わざと下へと振り払う。
 バランスを喪ったルルーシュが、よろめいたところを抱き締めると、もう、こんなことが出来るのは、最後かもしれない、と頭の隅で考えた。
「・・・解放、してあげるって言ってるんだよ・・・キミも、もううんざりだろう? ぼくの機嫌を取って、ぼくの言うことを聞いて、秘密を守らせるのは・・・」
 ルルーシュは、細かく震えたまま、ぼくの言葉を黙って聞いていた。
 その震えが、怒りによるものなのか、恐れによるものなのか、ぼくには判らなかったけれど、そんなことすら、どうでもよく思えてくる。
 ぼくは、ルルーシュを立たせると、いつもの、薄寒い笑みを造り、続きを話した。
「心配しなくても、ぼくは、シャーリーにも、会長にも・・・ナナリーにも、キミのことは話してない。・・・話すつもりもない。それは、キミ自身もよく知ってるはずだ。・・・キミは、ぼくに勝ったんだよ」
 そう、あの日。
 ぼくが、授業中に倒れたルルーシュを、トイレまで運んだ日。
 ルルーシュにだって、判ったはずなんだ。
 ぼくが、どんなにキミを脅すようなことを言っても、それを実行するつもりはないこと。
 あれは、ぼく自身が、ルルーシュを焦らせたくて、言った『恫喝』でしかなかったこと。
 だから・・・。
「勝手なことを言うなっ」
 ぼくの言葉は、ルルーシュによって、遮られた。
 ぼくは、ルルーシュが、何を言いたいのか、さっぱり分からなかった。
 ルルーシュは、あとほんの少しで、顔がぶつかるところまで、ぼくに顔を近づけると、今までぼくが聞いた中で、一番低い声でこう言った。
「誰が、誰に勝ったって? オマエは、本当にそんなことで、オレがオマエの言う通りにしたと思っているのか? だとしたら、とんだおめでたさだな。・・・いいか? オレを本気で脅したければ、口で言うだけでなく、オレの目の前に、その材料を持ってきてみせろ! 取引なら、オレの方が上だって、ずいぶん前からオマエも知ってるはずだろうが!!」

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