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『コードギアス・反逆のルルーシュ』非公認ファンブログ。二次創作SS(BL・女体化含)、イラスト、R18アリ。 pixivにて他ジャンルで活動中★

黒猫皇子と白狼騎士

この闇の深さを君に・その15 | main | ルルコ(男女逆転祭ver.2)
遠い日の約束(4)
以前、小ネタで書いた、コードギアスでGガンダムの外伝です。
本編は、カレンを主人公に立てるつもりですが、こちらでは、カレンのオーナー(笑)ルルが語り手兼主人公になっております。。。

※ 一部、巻末で書ききれなかったエピソードを継ぎ足すために
一端、お話を続く形にしてあります。。。
巻末リンクから、続けてご覧くださいませv
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遠い日の約束 (4)


 ユフィの縁談が、先方の一方的な理由によって破談になった、という話を聞いたのは、それから間もなくしてのことだった。

「ユフィのことは、キミの耳にも入ってると思うけどね」
 そんな言い出しで始まったのは、シュナイゼル兄上の詰問だった。
 いつも微笑を湛えた顔は、見る者を魅了し、誠実な態度は、部下からの信頼も厚いという第二皇子・シュナイゼル・エル・ブリタニアは、オレとは腹違いの兄で、小さいころから、チェスなどの相手をしてもらっていた。
 オレは、シュナイゼル兄上が、苦手だった。
 感情を読ませない笑みと、容赦のないチェスの一手。
 こちらが、五手先を読めば、向こうは、十手先を読んでくる、といった具合に、未だ本気の兄上に勝てたためしがない。
 それでも、兄上が、グラストンナイツと呼ばれるチームで、ナイトメア選手権に参加するようになってからは、ほとんど顔を合わせることもなくなっていた。
 兄上は、お茶を出してくれたメイドが下がると、大きい封筒を机の上に出し、中から数枚の写真と記録メディアを取り出した。
「な・・・!」
 それは、あの夜の写真で、オレとユフィが同じベッドの上で抱き合っているものだった。
 シュナイゼル兄上は、オレの反応を見て、嘆息すると、こう言った。 
「キミたち兄妹が、我々兄弟のなかでも、飛びぬけて仲がいいことは、知っていたつもりだけどね・・・今回のことは、行き過ぎだとは思わないかね?」
 口の中がカラカラに渇き、二の句が告げない。

 いったい、誰が?
 いつの間に?
 どこまで知られた?

 頭の中に、複数の疑問符が同時に浮かび、それを口にすべきか悩んでいると、兄上の方が、先に答を用意していた。
「先日、怪しい人物が、宮廷内をうろついていたからね・・・持ち物を検査させてもらったら、それが出て来たんだよ」
 兄上は、感情を隠した声でそう言うと、オレの顔を見た。
 つまり、ユフィの縁談は、あの夜、オレとユフィが関係を持ったことで、破談になったのだろう。
 オレは、たまらず、兄上に訊いた。
「ユフィは・・・ユフィは、このことを、知っているのですか?」

「幸い、私とユフィの縁談の相手、それを所持していた人間以外の人間は、誰も見ていない。だが、ユフィの縁談が破棄になった理由は、キミが察した通りだよ」
 オレは、何も言えなかった。
 目の前に、こうもはっきりとした『証拠』を突きつけられては、言い訳のしようもないし、兄上が望んでいるのは、そういうことではないような気がする。
 オレが黙り込んでいると、兄上は、フ、とため息を吐き、こう続けた。
「キミは・・・ブリタニア皇族に伝わる、悪しき風習のことを知っているかね?」
 兄上は、オレが返事をしないのを見ると、言葉を続ける。
「昔から、貴族なんてのはね、身分や家柄ばかりに拘って、婚姻関係を結ぶものだから、何代も続いた名家であればあるほど、その血が濃い、とされているんだ。それは、我々ブリタニア皇族とて、例外ではない」
「・・・兄上?」
 オレは、何故、兄上が、そんな話を持ち出したのか、分からなかった。
 確かに、そういう話は、聞いたことがあった。
 血すじに拘るあまり、近親婚を繰り返す貴族たち。
 従兄妹同士や、腹違いの兄妹同士で結婚を繰り返せば、だんだん、血が濃くなっていく。
 だから・・・。
 兄上は、オレの考えを読むように、先を続けた。
「近親婚を繰り返し、血が濃くなった人間は、遺伝子的に、良くない病を発症するケースが多くなる。・・・だから、この前の議会で、三親等以上離れていない近親者との婚姻を認めない法律が可決されたのだが・・・ルルーシュ?」
 オレは、震えが止まらなかった。
 確かに。
 オレとユフィは、兄妹で、お互い合意の上で、行為に及んだ。
 でも、それは、オレたち二人だけの話で、他のことを考えていない行動に取られても、仕方がないんじゃないだろうか?
 現に、あの一夜限りの出来事で、もし、ユフィに子供が出来ていたとしたら、その子が健康な身体で生まれてくる可能性は、通常より、ぐっと低くなる。
 オレは、兄上に訊いた。
「兄上は・・・決まりを破っても、何が起こっても、どうしても欲しい、と思うものはありますか・・・?」
 もし、シュナイゼル兄上に、狂おしいほど欲しい、と思うものがなければ、何を言っても、それは、ただの言い訳にしかならないのだろう。

 それでも、オレは、ユフィが欲しかった。
 ユフィの気持ちを、無視することなんか、出来なかった。
 例え、それが、オレたち二人の未来を閉ざすことだったとしても。

 シュナイゼル兄上は、ほぅ、とため息を吐くと、逆に問いかけるような口調で、こう言った。
「コゥのことかね?」
『コゥ』というのは、ユフィと母親を同じくする姉で、第二皇女・コーネリア・リ・ブリタニアの愛称だった。
 コーネリア姉上は、規律に厳しく、軍務中に、身内での呼び名を出せば、必ず訂正させる。
 そして、私情を、公務に持ち込むことを、酷く嫌っている様子だった。
 でも、オレは、そんな姉上の行動が、本当は、家族想いで、その甘さが出てしまいそうになる自分を厳しく律するあまり、周りにもそれを要求してしまうだけだということを知っていた。
 現に、公務を離れ、ユフィと一緒にいるときの姉上は、とても優しく、穏やかな表情をしている。
 シュナイゼル兄上は、オレが知っている中では、唯一、姉上から、その名で呼ぶことを許された存在だった。
 そして、オレは、悟った。
 兄上もまた、オレと似たような想いを抱えたことがあるのか、と。
「兄上・・・」
 オレの表情が、あまりにも情けなかったのだろう、兄上は、うそぶくように笑うと、こう言った。
「愛にも、いろいろな形があると思わないかね?・・・私が選んだのは、側で見守るという形だった。何があっても、どんなに離れても、私たちがきょうだいであることは、変わらない。想いを告げず、ただ側に在って、彼女を護ることが、私の愛だ・・・だがね、時々、こう思うのだよ・・・コーネリアが、私に『コゥ』と呼ぶことを許したのは、彼女もまた、私と同じ想いを抱いたことがあるからじゃないか、とね」
 シュナイゼル兄上は、今までで一番、淋しげに笑い、それから、長いこと置かれていたカップに口を付けた。
 オレも、兄上につられるようにして、カップに口を付けた。
 冷めてしまった紅茶は、どこか苦い味がして、寂寥感を誘った。
 シュナイゼル兄上は、コーネリア姉上のことを、本当に愛しておられたのだろう。
 そして、それゆえに、姉上に何も告げることなく、その想いを胸の奥に閉じ込めたまま、共に生きる道を選んだ。
 そして、姉上もまた、そんな兄上の気持ちを知ってか、何も訊かず、ただ側にあることを選んだのだろう。
 だが、オレは・・・。
「オレは、どうしたら・・・」
 オレの問いかけに、兄上は、カップをソーサーへ戻すと、こう言った。
「今のままで、ユフィを諦めきれないのなら、冷却期間を置くのは、どうかね?」
 それは、言葉そのものには、強制力はなかったものの、オレには、兄上が、オレに、ユフィの側から離れることを言っているように思えた。
 あぁ、確かに。
 一度、一線を越えてしまえば、後戻りが出来なくなってしまうだろうことは、オレにも分からないはずはなかった。
 オレですら、ユフィの柔らかで温かい感触を拭えずにいるのに、ユフィは一生、オレとのことを引きずったまま、生きていかなければならないのだろう。
 近くにいれば、尚のこと、ユフィは、オレを想うことをやめられないだろう。
 そんなことで、ユフィが、幸せな結婚が出来るとは思えない。
 もし、あの夜、踏みとどまることが出来れば、オレたちは、いつまでも兄と妹として、寄り添って生きていくことが出来たのだろうか?
 そして、オレは、ユフィが、いつか、誰かと結婚し、幸せになるのを見ることになったのだろうか?
 それでも、オレは・・・。
 オレは、兄上に、考えさせて欲しい、と頼むと、兄上の部屋を後にした。


 ユフィの縁談が、オレたちを引き離すための『茶番』だと知ったのは、オレがチームの解散を宣言してからの話である。


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| その他SS(コードギアス) | 21:00 | コメント:0
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