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『コードギアス・反逆のルルーシュ』非公認ファンブログ。二次創作SS(BL・女体化含)、イラスト、R18アリ。 pixivにて他ジャンルで活動中★

黒猫皇子と白狼騎士

君が僕にくれたもの・その3 | main | この闇の深さを君に・その17
この闇の深さを君に(完結)
【注】このお話のスザクは、『黒スザク』です。
   いつもの『理屈屋』だけど、他人に対する気遣いを忘れない、
   そんな『白スザク』をご希望の方は、他の記事をご覧になる
   ことをお勧めします。

   いよいよ、エンディングです。。。
   何と言うか・・・もう、ごめんなさい。
   一応、思っていたラストを書けたので、私的には満足なのですが
   STAGE 25の後に、コレはないでしょう?!
   というのは、あります。。。
   カミソリとウイルスメールは、カンベンしてくださいxxx


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 そうやって、互いの在り方を変えてしまったぼくたちは、『恐喝者』と『被害者』でもなく、かといって、『友だち同士』に戻れるわけもなく、ただ、二人きりで、同じ空間にいた。
『皇子』と『騎士』と言ったって、二人だけの『誓い』だから、他の誰が知っているわけでもないし、既に、死亡されたことになっているルルーシュが、形のある『騎士証』を、ぼくに渡せるはずもない。
 でも、ぼくたちには、そんなものがなくても、お互いの気持ちだけで充分だった。
 ゆるりと時間が流れ、過ぎるくらいに穏やかな日常。
 ぼくが、ルルーシュをそうしてしまったのか、彼の元々のものなのか、多少、行き過ぎたセックスをしても、拒絶されないことは、ぼくに満たされた気持ちを与えてくれた。
 ぼくは、時間が許す限り、ルルーシュの側に在ることを望んだ。
 相変わらず、ルルーシュは、時々、一人でどこかへ行ってしまうけど、それについても、いずれ話す、と約束をもらえたぼくは、彼の全部を手に入れたような気がしていた。


この闇の深さを君に -Last Seen-


 ぼくが、軍を辞める、と言ったとき、ルルーシュは、少しだけ驚いたように目を見開いたけど、すぐに綺麗な微笑を浮かべ、そうか、とだけ言った。
 自分で決めて入った軍ではあったけど、他に護りたいものが出来て、そこにいたら、護りたいものを護れないことが分かったから、ぼくの決断は早かった。
『特派』の人たち・・・ロイドさんや、セシルさんは、特に残念そうな表情をしていたけれど、ごめんなさいとしか言えなかった。
 ルルーシュのことは、軍には秘密だから、仕方がない。
(ロイドさんに関しては、ぼく以外の『デヴァイサー』を新たに探さないといけないことの方が、残念そうに見えたけど、気のせい、ということにしておこう)
 せめて、学校に通わせてくれたユフィにくらいは、本当のことを話そうかと思ったけど、結局、会えず終いになってしまった。
 ただ、学校は、今まで通りに行って欲しい、とおっしゃっていたことを、セシルさんから聞いた。
 もしかしたら、ユフィは、自分が続けられなくなってしまった学園生活を、ぼくに出来るようにすることで、気持ちの整理を付けようとしたのかもしれない。
 ルルーシュに、護ることを拒まれた、と思い込んだぼくが、エリア11と呼ばれるようになったこの国の平和を護ることで、ルルーシュの平穏な生活を護ることを考えたように。
 それも、軍を辞めてしまった今となっては、ただの推測でしかないのだけど。
 ともかく、ルルーシュと共に生きる道を選んだぼくは、次のことを考えた。
 行くところが、なくなっちゃった、と冗談めかして言うと、ルルーシュも、黒の騎士団にでも入ればいい、と笑えない冗談を言う。
 ルルーシュの『黒の騎士団びいき』は、相変わらずだ。
 もし、ぼくが、以前、彼らに強奪されたときに、ゼロから、共に来いと誘われていたことを知ったら、そして、ぼくが、それを拒絶していたことを知ったら、ルルーシュは、どんな顔をするのだろうか?
 ぼくは、頭によぎった『危険な考え』を振り払うために、首を横に振った。
 冗談でだって、言うべきじゃない。

『キミが、ゼロなんだろう?』だなんて。

 ぼくは、頭のどこかで鳴り続けている『サイレン』を無視し続けた。
 警報の意味に、気づいていたはずなのに、せっかく捕まえたルルーシュの心を手放したくない一心で、ぼくは、考え続けることを放棄したんだ。
 そして、その報いは、思っていたより早く、ぼくに訪れた。


 ぼくは、軍を辞めて間もなくして、ルルーシュに呼び出された。
 大事な話があるから、指定したトレーラーへ来て欲しい、というものだった。
 ゲットーの一角にある倉庫街に、そのトレーラーはあった。
 どうして、こんなところに、とは思ったけれど、その疑問は、呼び出した本人―――ルルーシュに訊けば、分かるのだろう。
 ともかく、ぼくは、そのトレーラーの中へ入った。
 不思議と、ここへ来るまでは、誰にも会わず、このトレーラーの中にも、人影はないようだった。
 人払いでもしてあるのかな、と思い、奥へ進むと、誰かの話し声がする。
 一人は、ルルーシュの声で、もう一人は・・・。
「ずい分と、手間取ったじゃないか」
 高めに上げられた声は、どこか他人を見下したように聞こえ、その声の主が、ルルーシュと対等、もしくは、それ以上の関係を持つことを窺わせる。
 胸の内に湧き上がったもやもやとした感情に、ぼくは、ルルーシュと話しているのが、いつかの夜に聞いた、不遜な態度の少女であることを思い出した。

 何だ、面白くない。

 ぼくは、彼女自身が言っていた『駒』か『共犯者』だ、という二人の関係が、まだ続いていたことに、不愉快な気持ちになる。
 これからは、ぼくが、ルルーシュの『騎士』で、彼を護る者なのだから。
 ルルーシュの傍らに居るのは、ぼくでなくちゃいけないんだ。
 それなのに、未だ、ルルーシュに、そんな風に話しかけるだなんて!
 ぼくが、はらわたが煮えくり返る気持ちでいると、ルルーシュが、そのセリフに返事をした。
「だが、アレは、役に立つ」
 素っ気ない言い方は、二人の関係が、冷めたものであることを思わせ、そんなことでホッとする自分に、ぼくは苦笑した。
 どうやら、ぼくは、ルルーシュのことになると、途端に心が狭くなるらしい。
 これ以上の立ち聞きは、ルール違反かと思い、ぼくは、ノックをするために、ドアに拳をかざす。
 と。
 気になる言葉に、ぼくは、手を止めてしまった。
「オマエが、カラダまで張ったんだ・・・役に立ってもらわなければ、困るな」

 身体を張った、だって?!

 ぼくは、少女が言った言葉を、にわかには信じられなかった。
 ルルーシュは、誰かのため・・・ナナリー以外のために、肉体労働系のことをする風には見えなかった。
(ミレイ会長のお守りは、これには、当てはまらないだろう、多分)
 また、ぼくが知っている限りでは、ルルーシュは、ぼく以外の人間と深い関係を持った様子はなく、あれだけ淫らで快楽に弱い身体をしていながら、ぼくでなければイヤだ、というようなことを、何度も口に出している。
 もし、彼女が言ったことが本当なら、ルルーシュが身体を張ってまで、手に入れようとした相手は、『ぼく』ということにはならないだろうか?

『ルルーシュは、望む駒を手に入れるためなら、何だってするのさ』

 かつての、彼女の言葉が、甦る。
 それは、あのときは、歯牙にもかけなったセリフだったけど、もしも、ルルーシュが、ぼくを手に入れるために、何らかの『手段』を講じていたとしたら、それは、今のセリフにぴったりと当てはまることにならないだろうか?

 何かの間違い・・・だよな?

 ぼくが、信じられない気持ちでいると、ルルーシュの声が、その言葉に返事をした。
「そういう言い方はよせ・・・アレは、それだけの価値があるヤツだから、そうしたまでのこと・・・」
 冷たい響きは、ぼくに、扉をノックするタイミングを失わせるのには、充分だった。
「・・・ギアスを使えば、早かったろうに」
 ぼくは、耳慣れない言葉に、扉の向こうの会話を、必死で聴き取ろうとする。
 まるで、何かに魅入られたように、ぼくは、その会話を聴かずにはいられなかった。
 扉の向こうから、ルルーシュの嘆息が聞こえる。
「必要ない」
 短く告げられた言葉は、冷たい手となって、ぼくの頬を撫でた。
 それは、ギアス、と呼ばれるものに対して、ルルーシュが言ったセリフであるにもかかわらず、ルルーシュのために生きようと思っているぼくにとっては、一番、聞かされたくない言葉だったからだ。
 そして、しばらくの沈黙の後、少女が、また口を開いた。
「・・・手に入れれば、自軍のクイーンより、役に立つ、か・・・あの男も、所詮は、オマエの『駒』か?」
 彼女の言った言葉は、さっぱり意味が取れなかったけれど、何となく、チェスの話をしているような気がした。

 そういえば、ぼくが、ルールが覚えられなかったから、ぼくとルルーシュは、すごろくとか、トランプとか、そんな遊びしかしなかったっけ・・・。

 一度、ルルーシュが将棋に興味を持ったことがあって、ぼくは、将棋の本を引っ張り出したんだけど、結局、一緒に遊ぶことはしなかった。
 ぼくが、ルールを完全に覚える前に、離れ離れになってしまったのが、最たる原因だったんだけど、奪い取った相手の駒を使って、作戦を練るところが、気に入らなかったのも、原因の一つだった。

 何か、敵に寝返ったみたいで、気分が悪いじゃないか。

 それは、卑怯者のすることだ、と当時のぼくは思ったんだ。
 そういえば、チェスにも、たった一つだけ、相手から奪えば、自軍の、既にない駒に代えられる駒がある、と聞いたことがある。
 ぼくは、頭のどこかで、サイレンが鳴っているのを、聞いたような気がした。
 ううん、違う。
 これは、ずい分と前から、聞こえないフリをしてきた『サイレン』だった。
 例えば、シンジュク・ゲットーで再会したルルーシュが、七年前と同じセリフを言ったとき。
 例えば、ぼくを攫った『ゼロ』が、ぼくを仲間に引き入れようと、ルルーシュと同じセリフを言ったとき。
 生徒会室で、ルルーシュが、まるで『黒の騎士団』のやっていることを、理解出来るかのような発言をしたとき。
 それから・・・。
 ぼくは、その『サイレン』を止めたくて、首を横に振ると、今度こそドアをノックする。
「スザクか?」
 中から聞こえた声は、ルルーシュのものだった。
「うん、そうだけど・・・入ってもいい?」
 以前、いきなりルルーシュの部屋に入って、ルルーシュが不機嫌になったことがあったため、ぼくは、一応、そんなことを訊いた。
 頭の中のサイレンは、止まなかった。
 ルルーシュが、二、三秒経ってから、いいぞ、と言うと、リモコン制御なのか、自動でドアが開く。
 中に入ったぼくは、息を呑んだ。
「ようこそ、スザク。黒の騎士団へ。・・・歓迎するよ」
 冷たい微笑を浮かべ、ぼくを迎えたのは、ゼロの衣装を身にまとったルルーシュだった。
 傍らには、見慣れた黒い仮面が、鈍く蛍光灯の光を反射している。
 ぼくは、言葉を失った。

 まさか、本当に、ルルーシュが『ゼロ』だったなんて!

 いや、ぼくは、心のどこかで知っていた。
 ルルーシュとゼロが、同じことを言い、同じ目的を持っていることを。
 気づいていて、気づかないフリをしていたんだ!
 知ってしまったら、後には戻れなくなる。
 何故なら、ぼくは、ゼロを憎んでいて、捕まえて、軍に引き渡して、テロなんか止めさせるつもりで・・・。

 ――― どうして?

 だから、ゼロは、悪いヤツだから、いつか、ぼくの大事な人を傷つけるかもしれないから・・・。

 ――― そのルルーシュが、ゼロなのに、どうやって?

 ルルーシュが、ゼロならば・・・。
 ぼくは、一番、護りたい人を、軍に引き渡さなければならないのか・・・。

 ―――『裁き』を、受けさせるために?

 皇族殺しが、死罪と分かっていて・・・。

 ――― そうまでして、守らなくちゃいけない『正義』とは?

 頭の中で、もう一人のぼくが、ぼくに問いかける。
 まとまらない思考に、ぼくは、がっくりと、うなだれるしかなかった。
 ルルーシュは、手の中で弄んでいたチェスの駒を、傍らのチェストへ置くと、ぼくに、手を差し出した。
「スザク・・・オマエが必要だ」
 ぼくの、欲しかった言葉。
「好きだ、スザク・・・オマエのことが」
 それが、ルルーシュの口から、紡がれる。
『ゼロ』である、ルルーシュの口から。
 目の前に差し出された手は、愛しいルルーシュのものか、憎い『ゼロ』のものか・・・。
 今となっては、どちらでも同じことだ。
 ぼくは、彼から目線を逸らすと、口元を歪めた。
 視線の先にあったのは、白のビショップ。
 さっきまで、ルルーシュが持っていた駒だった。
 何もかもが、意味を失っていく。
 ぼくの『世界』に入り込んで、いつの間にか、ぼくの『全て』になっていた人。
 逢えなかったときも、キミのことを思い出さない日はなかった。
 愛しくて、欲しくて、キミを手に入れたくて、やっと捕まえたと思っていたのに。
 何てことだろう!
 本当は、ぼくの方が、ルルーシュに捕まっていたんだ。
 ルルーシュは、ぼくに向かって、高らかに叫んだ。
「・・・オレと共に来い!」
 ルルーシュの手を取ったぼくは、その手を頭上に掲げ、彼の元にひざまずいた。
「・・・イエス、ユア・ハイネス」


 そして、ぼくの『世界』は、崩壊してしまった。




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