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『コードギアス・反逆のルルーシュ』非公認ファンブログ。二次創作SS(BL・女体化含)、イラスト、R18アリ。 pixivにて他ジャンルで活動中★

黒猫皇子と白狼騎士

ちょこっとルルコ。R2・その6 | main | ちょこっとルルコ。R2・その5
微熱
・・・そろそろ、ロロたんのお部屋も作った方がいいかな・・・
と思う、今日このごろ☆
まさか、ユフィのお部屋より、先に出来ようとは・・・
4月になるまでは思ってもみませんでした★
といっても、まだ、インデックスも作ってないケド(笑)
そのうち、出来るんでないかと・・・思います★

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『微熱』

 その日は、朝から体調が優れず、ちょっとしたことでも、ぼぅっとなる日だった。

 ぼくは、ルルーシュが、HRに出ていない連絡を受けると、真っすぐ屋上へと向かった。
 天気がいい日は、そこは、ルルーシュの特等席であり、彼は、よく図書館や書店で手に入れた本を持ち込んでは、読書をするのが楽しみの一つのようだった。
 それらのことは、ぼくが身を置いている機情の調べで分かっていることだったけど、ぼくは、あえてそれを確かめるような行動を取っていた。
 別に、機情の調べが、当てにならない、というわけじゃない。
 ただ、任務のためとはいえ、興味のない授業を受けさせられるのが、かったるいというのが、正直なところだった。
 その点では、ぼくも、ルルーシュに通じる点があるのかもしれない。
 そう思ったぼくは、口の端だけを引き上げて笑った。

 似ている、だって?
 本当の家族でもないのに。

 ぼくが、笑いたかったのは、それを、うれしい、と思っている自分の方だった。
 ぼくが、かつて『ゼロ』と名乗り、黒の騎士団を率い、エリア11を混乱に陥れたルルーシュ・ランペルージを監視することになったのは、ほんの数ヶ月前のことだ。
 ルルーシュには、その反逆劇の原因ともなった、ナナリーという妹がいて、ぼくは、彼女の代わりに、彼の弟、ロロ・ランペルージとして、彼を監視し、彼が、再び『ゼロ』としての記憶を取り戻し、反逆を起こすことがあれば、彼を暗殺するのが任務だった。
『家族』というものを知らないことから、『任務』に対する不安がなかったわけではないけれど、命令だから、ぼくは、それに従うことにした。
 でも、そんなぼくの気持ちとは裏腹に、ルルーシュは、心を許した相手には、とことんまでに甘かった。
 ぼくを疑いもせず、『弟』として受け入れ、他の人たちとは全く違う扱いをしてくれる。
 調査書には、妹を溺愛していた、とあったけれど、今度は、それが、ぼくに向いているみたいだった。
 だから、ぼくの演じる『弟役』は、ぼくがそう仕向けることもなく、自然と、『兄離れが出来ず、他に友だちを作れない内向的な弟』というものに収まった。
 それは、ぼくが常にルルーシュの姿を追うには、非常に都合が良く、そして、ぼく自身も、彼の『監視役』として、楽に過ごせた。
 でも。
 そちらの方は、何も問題はなかったのだけど、問題は、別にあった。
 それは・・・ルルーシュは、ぼくを『ナナリーの身代わり』としてしか見ていないことだった。
 どういうことか、というと、誕生日がなかったぼくに、突然、誕生日プレゼントをくれたり、そのプレゼントというのが、どう見ても、『ぼく』に宛てられたものでないようなものだったり。
 他にも、ぼくが、少しでも危ないことをしようとすると、嫌そうな顔をするし、そのクセ、自分がそういうことをすることは、棚の上だし。
 全く。
 彼の気まぐれに合わせるこっちの身にもなって欲しい。
 でも、ぼくは、そんなルルーシュを、嫌だとは思えなくなってしまっていた。
 それが、一番の問題だった。
 彼が、ぼくに『優しさ』を向けてくれるたび、ぼくは、胸の中にふわりとした『あたたかさ』を感じると同時に、これは、自分に向けられたものでない、という『さむざむしさ』を感じる。
 ぼくの揺るがなかったはずの心は、振り子のように振れて、どうしたらいいのか、分からなくなる。
 ルルーシュは・・・『ゼロ』は、ぼくが、殺さなくてはならない、『ターゲット』でしかないのに。

 ぼくは、頭を振ると、屋上の扉を開けた。
 一般生徒でも、簡単に入ることが出来るはずのそこは、何故か、入れ替わり制のルールでもあるかのように、複数のグループを見つけることは、まずない。
 ゆえに、あまり人に聞かれたくない話をしたり、一人になりたい人間が来たりすることが多いのだろう、今回も、ルルーシュ以外に、人の姿を見つけることはなかった。
 ぼくは、『弟』の仮面を被り、ルルーシュに呼びかける。
「兄さん・・・やっぱり、ここに居た」
 ルルーシュは、ぼくの声に、すぐに反応すると、読んでいた本を閉じ、ぼくの方へ向き直る。
「ヴィレッタ先生が、探していたよ。選択科目のプリントがまだ出ていないって」
 ぼくは、適当な口実を作って、ルルーシュを探しに来たことにした。
 本当は。
 彼がここに居る、という『事実』と、何も不穏な動きをしていない、という『報告』さえ持ち帰れば、ぼくが、わざわざ、彼に話しかける必要なんかないのだけど。
 でも、ぼくは、無意識のうちに、こんな時間を欲しがっていたのかもしれない。
「ロロか・・・適当に誤魔化しておいてくれよ。提出期限は、放課後までだろう?」
 そう答えたルルーシュの顔が、とても、あの『ゼロ』だなんて思えなくて、綺麗だなぁ、なんて感じてしまう。
 そして、おどけるような笑みが、ぼくに向けられ、不意に、ルルーシュの顔が、ぼくに近付いてきた。
「熱でもあるのか?」
 一瞬、心配そうな表情を浮かべたルルーシュは、そのまま、ぼくの額に自分の額をくっつける。
「え?・・・わっ」
 トクンと跳ね上がったのは、ぼくの鼓動の音。
「・・・やっぱり」
 ルルーシュの声が、どこか遠くで聞こえているような気がして。
「少し熱があるみたいだな」
 そう言って顔を離したルルーシュを、他人事のように見ながら、ぼくは、急速に熱くなる身体を持て余した。
「ううん、これくらい平気・・・」
「だめだ」
 これ以上の触れ合いを避けようと、言いかけた言葉は、思いの外、強く言われた制止の言葉に遮られ、ぼくは、ルルーシュの瞳に映る自分の姿を見た。

 違う。
 これは、『ぼく』じゃない。

 ルルーシュを『兄』と慕うのは、ぼくじゃない。
 彼は、『ゼロ』で、ぼくの『監視対象』で、いずれ、ぼくが殺さなくてはならない相手なのに。
 なのに、こんな風に、少しくらい優しくされたからって、情を移すなんて、あっちゃいけないことなんだ。
 でも、そんなぼくの葛藤など、どこ吹く風で、ルルーシュは、こう言い始めた。
「平気なわけないだろ・・・顔が赤い。だめだろ、ちゃんと休まないと・・・それでなくても、オマエは、昔から、少しでも無理すると熱が出るんだから・・・」
 ズキン、と痛んだのは、ぼくのこころ。
 それは、ぼくじゃない。
 すぐに熱を出していたのは、きっと、ぼくじゃなく、彼の本当の妹・ナナリーのことだ。
 ルルーシュは、時々、こうやって、ぼくを、『奪われた記憶』の代償にする。
 でも、ぼくは、そんな彼を、心の中で嗤うことも出来ず、ただ、この『嘘』がバレなければいい、と願ってしまう。
 そうすれば、ぼくは、ルルーシュの『優しさ』を独り占め出来るから。
 ルルーシュは、そのまま、動けなくなってしまったぼくを、支えるように立ち上がらせると、ぼくをクラブハウスへ連れていこうとした。
「・・・歩けるか?」
 お願いだから、そんなに優しくしないで欲しい。
「ごめん・・・兄さん」
「気にするな」
 ルルーシュは、ぼくが、何に対して謝ったのか、気付かないまま、歩みを進めた。

 違うよ、兄さん。
 ぼくが謝ったのは、兄さんにじゃない。
 だからといって、この『優しさ』を受けるべき、あなたの妹さんにでもない。

 それは。
 何にだか分からないけど、ただ・・・。

 この『時間』が長く続かないことを知っていながら、甘えてしまいたい『ぼく』が。
 ただ一つだけ、手に入れたいもののために、言わなければならない一言だったんだ。

 熱のせいだよ、微熱のせい。
 誰だって、風邪をひけば、少しは心細くなるものなんだ。

 だけど。
 ぼくがそれを求めた相手は、ぼくが殺さなくちゃいけない人で。
 ぼくの心は、バラバラに壊れてしまいそうになる。

 でも、この『嘘』を吐き続けることが出来れば、ぼくはずっと彼の『弟』でいられる。
 彼が愛する、たった一人の『弟』で。

 だから、ぼくは・・・。

 ひたひたと忍び寄る『終わり』の足音に、耳を傾けたくなかったんだ。

 ・・・ねぇ、『優しさ』を求めるのは、いけないことなの?

(了)

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