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『コードギアス・反逆のルルーシュ』非公認ファンブログ。二次創作SS(BL・女体化含)、イラスト、R18アリ。 pixivにて他ジャンルで活動中★

黒猫皇子と白狼騎士

はっぴーな午後・R2 | main | ちょこっとルルコ。 R2・その8
神鳴
お久しぶりです。
夏バテで、しばらくお休みいただいておりました☆
SSスランプ続行中なので、何だかなぁ、なお話ですが。

TURN 17 『土 の 味』 枢木神社のパラレル話です。
二人が手を取り合おうとしたとき、
もしも、カノン&グラストンナイツの介入がなく
夕立ちに見舞われたら・・・
というコンセプトで書いております☆

まぁ、その後は、カノンたちによって、二人は引き離されて
しまうのですが(ぇ

そんなワケで、R2の微妙な緊張感のお二人をどうぞw
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神 鳴

 突然の雷雨だった。

 先程までの晴天が嘘のように、暗雲立ち込める空は、稲光を伴い、神社の境内をしどどに濡らしていく。
 古びた屋根は、雨漏りこそしなかったものの、打ち付ける雨音を和らげることもなく、無言で並び座る二人に、重たい沈黙を落とした。
 つい今しがたまで『敵同士』だった二人は、手こそ取り合ったものの、次に繋ぐ言葉を見つけられない。
 いや、あえて、見つけようとしないのだろう。
 スザクは、そう思った。
 子供のころから弁舌に長けた幼なじみは、肝心な時は押し黙り、アメジストの瞳だけが、彼の激しい感情を映していることがよくあった。
 スザクは、それを何度も見て来たから、今の沈黙も、ルルーシュの意図しているものだと思う。
 そういえば、一年前、神根島で彼と向き合ったときは、左側が紅い色をしていたような気がする。
『ギアス』の力・・・V.V.は、ゼロが、人を操る力を持っていることは教えてくれたが、その力の特性については、詳しくは教えてくれなかった。
 だから、スザクは、実際に、ゼロがどのようにして命令を実行させているのかまでは、分からない。
 ただ、八年前には見ることがなかった、まがまがしい紅い瞳が、力が発動している合図だということは、予測出来た。
 それは、皇帝が、ルルーシュの記憶を書き換える際、彼の左目を塞ぐように言われたことからも、明らかだ。
 今、ルルーシュの瞳は、どちらも綺麗な紫色だ。
 スザクは、ちら、とルルーシュの方を向いた。
 その時、ちょうど稲光が薄暗い建物の中を照らし、自分と同じ学生服に身を包んだ貴人を浮かび上がらせる。
 生まれながらの気高さは、隠しようもなく、スザクは、今この瞬間でさえ、彼を綺麗だと思った。
 先程、地面に打ち付けたはずの顔は、その名残すらなく、知らず、自分は手加減をしていたのだろうか、と思う。
 いや、そんなはずはない。
 あの時・・・ルルーシュが、ナナリーのことを持ち出したとき、一年前と同じ『憎悪』が沸きあがってきたはずだった。
 こいつが、ナナリーの・・・ユフィの『兄』であることすら、腹立たしい、と。
 しかし、スザクは、最終的には、ルルーシュを赦してしまった。
 いや、認めたくはないが・・・ルルーシュに『罪』を償うことを選ばせてしまった。
 そして、腰を地に着け、どうすれば良いか、と子供のように問いかけるルルーシュに、手を差し伸べてしまった。
 もう一度・・・もう一度、ルルーシュとやり直したかったから・・・。

 スザクは、そっと手を伸ばした。
 その先にあるのは、ルルーシュの顔。
 瞬間、それに気付いたルルーシュの目が、大きく見開かれた。
「・・・・・・!」
 頬に触れた指が、自分がしたことを、現実であると知らせてくれる。
 今、目の前にいるルルーシュに触れ、そして・・・!
「・・・スザク」
「!・・・・っ!!」
 スザクは、ルルーシュの声に弾かれるように、手を離した。
 しかし、今度は、ルルーシュがスザクの手を引き寄せた。
 ルルーシュの意図していることは、分からない。
 しかし、自分がしようとしていたことは、もっと分からなかった。
(僕は・・・何を?)
 自らに問いかけてみても、答えなど出ない、出ようはずがない。
 それは、ルルーシュの『裏切り』を知ったときからそうで、彼を想うとき、スザクの中にせめぎ合う『衝動』だった。
 彼を、殺したいのか、赦したいのか・・・。

 騙していたルルーシュを憎い、と想う。
 大切な人を奪ったルルーシュを赦せない、と想う。

 でも、彼と過ごした日々は、色褪せることなくスザクの中に残っていて、それら全てを『なかったこと』になど出来なくて、もう一度、もう一度、やり直せるのなら、とも想う。
 しかし、実際、やり直すのだとしたら、どこからやり直せばいいというのだろう?
 過去には戻れない、やり直すことは出来ない、とルルーシュは言った。
 それは、スザクもよく分かっている。
 けれど、それでも、自分たちに出来ることがあるのなら、それをするべきなのだろう。
 スザクは、自分の手に触れるルルーシュの手に、また自分の手を重ねた。
 触れるぬくもりは確かなもので、スザクは、胸を締め付けられるような想いを抱く。

 好き、なのか、嫌い、なのか。
 赦したいのか、赦したくないのか。

 しかし、今は、それすら、どうでもよくなって、この『ぬくもり』に触れていたい、と想う。
 と、ルルーシュが重い口を開いた。
「・・・知ってるか、スザク」
「・・・何を?」
「雷は・・・神が鳴く、とも書くそうだな」
「・・・あぁ」
 ルルーシュは、時々、下手な日本人より、日本被れした物言いをするときがある。
 それは、彼の知識の深さに因るものだろうが、スザクは、それが可笑しかった。
 髪の色こそ日本人のそれと同じであるものの、瞳の色、顔つき、どれを取っても、ルルーシュが日本人に見えるはずなどない。
 なのに、彼は、『ゼロ』として『日本人』を率い、少なくとも、その目的を果たすまでは、日本人の旗印であるのだろう。
 スザクは、そんなルルーシュが可笑しくて、フと笑みを浮かべた。
「・・・じゃあ、僕たちがここにいるのも、神様はお見通し、というわけだね」
「神など・・・」
 スザクのセリフを、ルルーシュが、揶揄しようとする。
 あぁ、そうだ。
 ルルーシュは、神様など、信じていないのかもしれない。
 以前、マオといったか・・・ナナリーを連れ去った男に、自分の『過去』を暴きだされたとき、そこが礼拝堂だったのは、何か意味があるんじゃないか、と考えたことがある。
 そう、秘密を仕舞い込んで、罰を求めた自分が、それをルルーシュの前で暴かれるのが、あんなに怖かったなんて。
 だから、その場所で、自分の『罪』を暴かれたのは、何か神がかり的なものを感じてしまったのだ。
 しかし、ルルーシュは、そんな自分を責めるのではなく、自分が抱え込んでいた『罪悪感』を、自らの元へ引き寄せるための『道具』にまでした。
 ルルーシュが『ゼロ』であることを確信したとき、その行為をとても卑怯である、と憤ったことを、スザクは今でも覚えている。
 しかし、それは、先ほど自分が彼にしたことと、似たような行為ではなかったか?
『ゼロ』を否定すればするほど、それに近づいていく自分に、嫌気がさす。
 だから、スザクは、『ゼロ』そのものを変えることにしたのだ。
 そうすれば・・・。
 けれど、この薄暗い闇の中で、時折、闇を引き裂くように落ちる稲光は、そんな自分のあがきを叱っているようにも思えた。

 許してはいけない、悪は。
 赦してしまいたい、そうすれば、楽になれるから。

 このまま手を伸ばして、先ほどルルーシュにしたこととは別の意味で、彼を組み敷いて、以前、触れ合ったように『ぬくもり』を分け合えるのなら。
 スザクは、重ね合わせた手を床に置くと、ルルーシュの方へ身体を傾けた。
「ねぇ、ルルーシュ」
 もしも。
「?・・・何だ、スザク」
 もしも、神様が、二人を見ているのだとしたら・・・。
「触れても・・・」
 今、スザクがしようとしていることは・・・。
「・・・・・・!」

 遠くで、雷鳴が響いていた。
 すぐに訪れるであろう『別離』の時を知らぬまま、二つの影が今、一つに重なろうとしていた。

(了)

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| スザルルSS | 19:00 | コメント:0
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