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『コードギアス・反逆のルルーシュ』非公認ファンブログ。二次創作SS(BL・女体化含)、イラスト、R18アリ。 pixivにて他ジャンルで活動中★

黒猫皇子と白狼騎士

ゼロ・レクイエム・その5 | main | ゼロ・レクイエム・その3
ゼロ・レクイエム・その4
ついに、最強の『切り札』登場・・・!
揺れるルルーシュと、ある『思惑』を抱えるスザク。
『死なせはしない、どちらも・・・!』
スザクの『願い』は、誰が聞く・・・?

※ このお話は、R18要素を含みます。
  ニガテな方、18歳未満の方は、ご注意ください。
  大丈夫な方のみ、続きをご覧くださいませv

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ゼロ・レクイエム(4)

 人は、同じ出来事に対し、必ずしも同じ感想を持つとは限らない。
 ナナリーの生存は、スザクにも、少なからず衝撃を与えていた。
 しかし、その考えは、ルルーシュと同じではなかった。
 予想外の出来事である。
 ナナリーが生きていたことも、シュナイゼルの側にいたことも。
 そして、ルルーシュと敵対したことも。
 ナナリーが、何も知らず、シュナイゼルに囚われているだけならば、助けに行けばいいだろう。
 しかし、ナナリーは、はっきりと自分の意志で、ルルーシュのギアスを否定したのだ。
 当然、ルルーシュに与えられたダメージは大きかった。
 今まで、皮肉めいた口調はそのままに、どこか感情をおざなりにしていたルルーシュが、ナナリーに辛らつな言葉を投げ掛ける際、明らかに手が震えていた。
 それが、怒りだったのか、哀しみだったのか、それを実際に見ていたわけではなかったスザクには判らない。
 しかし、このままでは、計画に齟齬が生じるだろうことは、明らかだった。
 今も。
「貴様のカードの切り方は絶妙だったぞ・・・こんなにも・・・こんなにも・・・っ」
 チェス盤をひっくり返し、自分の胸を抑えるルルーシュは、あと少しでも揺さぶりを掛けられれば、崩れ落ちてしまいそうである。

 そうさせてはならない!

 考えるより先に、身体が動いていた。
「ルルーシュ」
 スザクは、ルルーシュの胸ぐらを掴み、こう言った。
「戦略目的に変更はない。ナナリーが生きていたからといって、立ち止まることは出来ない。・・・何のための『ゼロレクイエム』だ?!」
 そして、勢いをつけてルルーシュの身体を引き離す。
 思った通り、ルルーシュは、そのまま床へ座り込んだ。
 そんなルルーシュを見ながら、スザクは、なおもルルーシュに厳しい言葉を投げ掛けた。
「・・・約束を思い出せ」
「・・・スザク」
 部屋を後にしたスザクの後ろに立ったのは、C.C.だった。
 非難されるのか、と思ったが、C.C.は、スザクがルルーシュにしたことに対し、特に何を言うわけでもなかった。
 いや、この場合、スザクがC.C.の言葉を遮った、と言った方が正しいかもしれない。 
 スザクは、今頃、頭の中でぐるぐると考え込んでいるだろうルルーシュを思い、こう言った。
「僕は、彼の『剣』だ。彼の敵も弱さも、僕が排除する!」
 それは、スザクの『決意』だった。
『ゼロレクイエム』を完遂するための。
 そして、C.C.には、こう言った。
「・・・だから、C.C.、君は『盾』になってくれ。・・・守るのは、君の役目だ」
 それは、スザクの『願い』だった。
 ルルーシュが立ち止まらず、進んでいくための。
 C.C.は、スザクの強引な言い方に不満を覚えたのか、こう返した。
「勝手な言い分だな」
 スザクは、C.C.を振り返らず、こう返す。
「ルルーシュは、君の『共犯者』なんだろ?」
 そうして、そのまま、ルルーシュの部屋を後にした。

『計画』は、予定通りに進める。
 しかし、『結末』は、ルルーシュの思い通りにはならない。
 もし・・・もし、ナナリーの生存と敵対が、ルルーシュにあれほどの打撃を与えられるというのなら・・・。
 ルルーシュが、この世界を去る理由が、これで消えたことにはならないだろうか?
 自分じゃ出来なかった『ルルーシュを生きさせること』。
 それを、ナナリーならやってくれそうな気がする。
 スザクの予想が正しければ、立ち上がったルルーシュは、今まで以上に『ゼロレクイエム』の遂行に力を注ぐことだろう。
 ダモクレスの懐に入り、シュナイゼルを倒してフレイヤを手に入れる。
 その時しか、ナナリーを救い出す機会はないのだから。
 だから・・・。
 今は、そのための『準備』が必要だった。
 機体の調整に変更される戦術の確認、連れてきたニーナにフレイヤを無効化させる装置を研究させること。
 やらねばならないことは山ほどあるのに、敵は待ってはくれない。
 それが『戦争』というものだから。

 スザクは、忙しく動きながら、置いて来たルルーシュとC.C.のことを考えていた。
「おかしいね・・・一年前は、僕がルルーシュを『世界』から追い出そうとしていたのに」
 ふと漏れた呟きは、神根島での出来事の反芻。
 ユーフェミアを殺され、貶められた怒りに、ルルーシュの存在を否定したのが、遠い昔の出来事のように思える。
 今は。
 今は、こんなにも、彼に生きていて欲しい、と思っている。
 何故なら―――。
「君が、いつも肝心なことを何一つ語ろうとしないから、僕が苦しい想いをしなくちゃいけないんだ」
 まだ、何も聞いてない。
 本当のことを。
 ルルーシュはきっと答えてくれないだろう、と思いながらも、言わせてみたいと思う。

 何故、『生きろ』というギアスが、自分にかけられたのか?
 本当に自分が生き延びたかっただけなら、『俺を助けろ』ではなかったのか?
 いや、それ以前に―――。

「仲間になれ、とギアスをかけなかったのは、君なりの理由があったからなんだろう?・・・ルルーシュ」
 こんなに憎くても、まだ、ルルーシュを信じたい、と思っている自分が、滑稽でならなかった。


 セシルは、ニーナの研究を手伝う傍ら、スザクのランスロット・アルビオンや、C.C.のランスロット・フロンティアの整備と多忙な時間を過ごしていた。
 しかし、元々、他人に気を使わないではいられない性分なのか、それとも、相手がスザクだからなのか、格納庫で彼を見かければ、思わず声をかけてしまう。
 スザクは、セシルの姿を認めると、今まで纏っていた厳しい空気を、ほんの少しだけ和らげた。
 単純に、嬉しい、と思う。
 それは、頑なな部分のあるスザクが、ほんの少しでも、自分を頼ってくれているような気がするからだ。
 セシルは、スザクの隣に並び、さっきまでスザクが見ていたアルビオンを見つめる。
 そして、顔だけスザクの方を向くと、こう言った。
「ルルーシュ皇帝は・・・?」
 全てを言の葉に乗せなかったのは、訊きたいことが一つに絞れなかったせい。
 ルルーシュは、スザクのクラスメイトだったと聞く。
 二人の間に何があって、どういう経路でこうなったのか、セシルは、その全てを聞かされたわけではなかった。
 ただ、セシルの考えが正しければ、ルルーシュという少年は、スザクと多くの時間を過ごし、そして、スザクにとってはなくてはならない存在なのだと思う。
 そのわりには、どういうわけか、二人の間に流れる空気は、ピリピリとしたものなのだけれど。
 スザクは、セシルが次の言葉を繋げないでいることに気付いたのか、自分の一番気にかけていることを答えたようだ。
「大丈夫です。・・・C.C.が、ルルーシュのところに行っていますから」
 あ、とセシルは思った。
 それは、自分に対する丁寧語は忘れていないのに、ルルーシュのことを名前のみで呼んだからだ。
 セシルは、そんなスザクに相好を崩すと、今度ははっきりと質問を口にした。
「あなたは、ルルーシュ皇帝の側に居なくていいの?」
「僕は・・・っ!」
 スザクが、反射的に、セシルの方を向き、言葉を返した。
 が、それも一瞬のこと。
 スザクは、思い直したように、視線を下へ落とすと、こう言い直した。
「・・・自分では、ルルーシュ皇帝の慰めにはなりません」
 それは、ずい分と勝手な言い分だった。
 少なくとも、セシルには、そう思えた。
 何故なら、そんな言い方をしたら、まるで、スザクがルルーシュを慰めたかったみたいではないか。
 もどかしい、と思う。
 二人がクラスメイトで『友だち』なら、その想いをそのまま口にすればいいのに。
 しかし、セシルは、思ったことを口にせず、もう一度、アルビオンの方を見た。
「慰めになるかどうかは、ルルーシュ皇帝が決めるんじゃないかしら?」
「・・・セシルさん」
 自分の名を呼ぶスザクは、間違いなくまだ十八の少年で。
 セシルは、そんなスザクを好ましく思った。
「・・・間違うことを怖れないで」
 スザクの方に向き直り、そう励ます。
 スザクの顔に、少しだけ笑顔が戻ったような気がした。

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| ゼロ・レクイエム(完結) | 20:30 | コメント:0
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