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『コードギアス・反逆のルルーシュ』非公認ファンブログ。二次創作SS(BL・女体化含)、イラスト、R18アリ。 pixivにて他ジャンルで活動中★

黒猫皇子と白狼騎士

七五三の悪夢★ | main | 『ゼロ・レクイエム』イメージイラスト2
猫の森には帰らない。 その23
まおの長い『おつかい』も、これで、ひとまず終了。
あと、数回、後日談みたいなお話を書いたら、
このシリーズも完結になります。
長い間、ひっぱってしまって、すみませんでした。
よろしければ、最後まで、お付き合いくださいませv


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猫の森には帰らない。

(その23)

 スザクは、ただ、ルルを連れて帰ることしか、望んでいませんでした。
 ルルは、ただ、前みたいに、スザクと暮らすことを望んでいました。
 ユフィは?

 まおは、ユフィの気持ちを感じ取ります。
 ユフィは、みんなで仲良くすることを考えていました。
『しーつー・・・』
 まおは、そっとしーつーの手をにぎりしめます。
 そうすれば、まおには、しーつーのこころはよめなくても、しーつーには、まおの気持ちが伝わることがありましたから。
 しーつーは、ニヤリと笑って、まおの手をにぎりかえしてくれました。
 まおが、今まで見たことのなかった笑みでした。
 まおが、不安そうにユフィの方を見ると、ユフィは、まおにほほ笑みかけてくれました。
 何故か、まおの胸のなかが、ポワンとあたたかくなりました。
 ユフィが、言います。
「・・・ごめんなさい。突然、叫んだりして。・・・でも、わたくしたちは、ルルを迎えに来ただけなんです。ですから・・・」
『ルルは、オマエたちに『独りぼっち』にされるのがイヤで、ここに来たんだぞ?』
 しーつーは、ユフィの言葉をさえぎるように、そう言いました。
『しーつー?!』
 まおは、驚いて、しーつーの顔を見ます。
 しーつーの言ったことは、確かにそうなのですが、そのあと、ルルは、スザクの気持ちを確かめたくて、アパートへ戻ることにしていたのです。
 なのに、どうして今さら、そんなことを言うのでしょう?
 まおは、不安になって、スザクとユフィを見ました。
 今度は、スザクが、言います。
「確かに、ぼくは、新しい友だちが出来たのが嬉しくて、ルルに淋しい想いをさせてしまったのかもしれません。でも、ぼくは、ルルにも、ユフィと仲良くしてもらいたかったんです。そうすれば、ユフィは、ルルの友だちになって、ルルは、淋しくないから・・・独りぼっちじゃなくなるから」
『・・・だ、そうだ。ルル、オマエの心配することは、何もなかったらしいな』
 しーつーがそう言うと、ルルは、テレたようにほおを赤くそめ、プイ、と横を向きます。
「何だ、そうだったんだ・・・」
 まおは、ルルの代わりに、ホッとしました。
 しーつーは、今のスザクの言葉を、ルルに聞かせるために、さっきのようなことを言ったのでした。
 少なくとも、まおは、そう思いました。
 きっと、ルルも、同じようにホッとしたはずなのですが、ちょっと素直になれないみたいです。
 しーつーは、みんなの顔をぐるりと見渡すと、こう言いました。
『これで、オマエたちの『願い』は、全て叶ったはずだな。・・・さて、私の『願い』を言おうか』
 しーつーの言葉に、スザクがおどろきます。
「ちょっと待て!・・・『契約』はっ」
 すると、ユフィが手を上げ、スザクの言葉を止めました。
「しーつーさんは、わたくしたちに、頼みたいことがあるのですか?」
 まおは、じっと、しーつーの言葉を待ちました。
 しーつーは、何とも言えない優しい笑みを浮かべると、スザクとユフィに言いました。
『私の『願い』は、ただひとつ。この森が、ニンゲンたちに荒らされず、平穏であることだけだ』
「・・・何だ、そんなこと」
と、言ったのは、スザク。
「簡単ですわ」
と、笑ったのは、ユフィでした。
 まおは、細かいことは、よく分かりませんでしたが、スザクやユフィの反応を見ると、しーつーがムチャなことを言ったわけじゃないかんじがしたので、ホッとします。
 ただ、ルルは、ひとりなっとく出来ないようなかんじで、こう言いました。
『そんなこと、簡単に引き受けていいのか?』
 すると、しーつーが、ルルに言います。
『こいつらには、それを叶えるだけの『力』がある。・・・正確には、そちらの『姫』の家に、だがな』
『しーつー?!』
 まおは、おどろいて、しーつーの顔を見ます。
 さっき、ユフィにふれたとき、ユフィは、自分の家のことを、他のだれかに知られたくないようすでした。
 まおは、むずかしいことは、よくわかりませんでしたが、ユフィに、どうして自分の本当の名前を言わないのかたずねたとき、ユフィのこころが、すごく哀しそうないろに沈んだので、そう思ったのです。
 でも、しーつーの言葉は、まるで、ユフィの知られたくない『秘密』をあばくようなことで、まおは、不安になりました。
 でも、ユフィは、そんなまおの不安を取りのぞくように、笑みを浮かべたまま、首を横に振りました。
「そうですわね・・・確かに、お父さまの力を借りれば、この森を立ち入り禁止の保護区域にすることも可能かもしれません。でも、あなたが望んでいるのは、そんなことじゃない気がしますわ」
 ユフィの言葉に、しーつーは、目を見開いたような気がしました。
 でも、それは、ほんの一瞬のことで、しーつーは、また微笑を浮かべると、ユフィに言います。
『ほう・・・私が、ウソを吐いていると?』
「えぇ」
 ユフィは、にっこり微笑みます。
「ユフィ?」
 スザクが、ユフィの名前を呼びました。
 ユフィが、真剣な顔をして、口を開きました。
「あなたは、もうひとつの『願い』を口に出せないでいます。・・・それを言ってしまったら、この森そのものを裏切ることになってしまうから・・・」
『だまれっ!この痴れ者め!!』
 しーつーは、ユフィの言葉に、目を剥きます。
 まおは、しーつーが、こんな風に怒るところを、初めて見た気がしました。
 ユフィは、まるで、しーつーが怒ることを予想していたかのように、にっこりと微笑むと、こう言いました。
「誰にだって、知られたくないことのひとつやふたつはありますわ。・・・しーつーさんが、そうであるように」
 ユフィがそこまで言うと、しーつーは、プッと吹き出します。
『これは、大したお姫さまだ。・・・わかったよ、今回は、何もしないでやろう。しかし』
「次回はない、と・・・?」
『そうだ』
 しーつーは、スザクの問いにそう答えると、くるりと後ろを向きました。
 そして、スザクやユフィに背を向けると、こう言います。
『元々、その黒いのは、オマエたちのところへ返すつもりだった。・・・いたずら者の風が、オマエたちをここへ呼んだみたいだが、それは、私の知ったことではない。幸い、オマエたちは、この森をどうこうするつもりも、私と『契約』をするつもりもないらしいからな』
「では・・・」
 ユフィの言葉に、しーつーが答えます。
『オマエたちの住みかへ帰るがいい。・・・もう、その手をはなすんじゃないぞ』
「・・・ありがとうございますっ」
 まおは、何だかよく分かりませんでしたが、しーつーと二人の間で、話がまとまったことは、分かったような気がしました。
 そして。
『えっと・・・ぼくは・・・?』
 ルルが、まおとニンゲンの街へ行く、という『約束』だけが残りました。
 まおが戸惑っていると、しーつーが、まおの肩に手を置き、こう言いました。
『まお・・・オマエのしたいようにするといい』
 その声は、とてもおだやかで、やさしい声でした。
 でも、まおは、しーつーが、本当のことを言っているような気はしませんでした。
 どちらかといえば、この森に残ってもらいたいような・・・。
 本来なら、まおには、しーつーのこころはよめないのですが、何故だか、そんな気がしました。
 まおは、しばらく考えると、こころを決めました。
『えっとね・・・ぼく、今日は、いろんなこころを知って、疲れちゃったんだ。だから』
 ルルの方を向いて、はっきりと口に出します。
『ルルが落ち着いたら、またぼくを誘いに来てよ。そのときは、きっと、ルルとスザクとユフィが居る街へ行くから・・・ね?』
 それは、どちらかを選べなかったまおの、せいいっぱいの言葉でした。
 ルルは、面白くなさそうな顔をして、絶対だぞ、と言いました。
 ユフィは、春のひだまりのような笑顔で、また、いっしょに遊びましょう、と言ってくれました。
 言葉が分からないスザクは、不思議そうな顔をしていましたが、ユフィが、耳元でささやくと、まおの首すじを撫でてくれました。
 まおは、そのとき、スザクのこころの声を聞きました。

 ルルの友だちなんだね。
 これからもよろしく。

 胸の中が、あたたかくなりました。
 そうして、まおは、三人に別れを告げると、しーつーの元へ駆け寄ります。
『・・・行っても良かったのだぞ?』
 しーつーは、そんなことを言いましたが、まおは、首を横に振りました。
『何か、さ・・・まだ、ちょっと早い気がしたんだ・・・ただ、それだけ』
 まおは、こころの中に浮かんだものを、上手に言い表すことは出来ませんでした。
 でも、しーつーは、それを問い質そうとするわけでもなく、そうか、とだけ言いました。
 

 そうして、まおの長い『おつかい』は、終わりを告げました。
 森の中を、二人並んで歩いていると、しーつーが思いついたように言いました。
『あの三人・・・もう、この森には来ないかもしれないぞ?』
 まおは、おどろいて、しーつーの顔を見ます。
『それって・・・?』
 しーつーは、ゆっくりと、まおに説明をしてくれました。
『この森にはな・・・『願い』のない者たちは、入って来れないようになっている。今日のは、たまたま、いたずら者の風が、あいつらを呼び寄せたみたいだが、それもめったにないことなんだ』
 まおは、急に、背中が寒くなったような気がしました。
『それじゃあ・・・ぼくは』
 守れもしない『約束』をしたことになるのでしょうか?
 しーつーは、まおに言いました。
『だから、あいつらに会いたくなったら、オマエが行くんだ。・・・そのときは、私のことは気にしなくてもいい』
 まおは、しーつーが淋しそうに笑ったような気がしました。
 まおは、叫びます。
『ぼくは、しーつーを独りぼっちになんかしないよっ! ルルのところへ行っても、ちゃんと帰ってくる。だからっ』
 そんな、哀しそうな顔をしないでっ!
 まおは、しーつーの手をにぎりしめました。
 しーつーは、そんなまおに微笑みかけると、こう言いました。
『なぁに、今すぐってわけでもないさ。・・・そのときになってみなければ、わからない』
 まおには、しーつーが言ったことの半分の意味すら、分かることができませんでした。
 ただ・・・ただ、しーつーには、何か言いあらわすことのできない『淋しさ』があって、それが、しーつーの表情を哀しげにさせていることだけが分かりました。
 しーつーは、まおがだまりこんでいるのを見ると、こう言いました。
『あせらなくていい・・・まだ、オマエが大人になるまで、たくさん時間がある。・・・それまでは、ずっといっしょにいよう』
『絶対だよ?』
 まおは、しーつーに『約束』します。
 しーつーは、あぁ、とうなずくと、まおの頭をなでてくれました。

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| 猫の森には帰らない。(完結) | 18:00 | コメント:2
コメント
U.Tさまv
こんばんは♪
かなり、引き伸ばしてしまいましたが、まおネコのシリーズも、あと少しで終わりですv
ご愛読いただき、ありがとうございましたv

TVシリーズのマオは、きっと『子供』のまま、成長することが出来なかったんでしょうね。
だから、大人たちの『ウソ』や『魔が差す心』を赦すことが出来なかったんだと思います。
誰だって、ふとした拍子に、良くない考えを持つことはあるのですが、それを『子供らしい正義感』で拒絶し、排除していってしまうと、マオみたいになってしまうんじゃないでしょうか?

こちらのまおは、C.C.やルルやスザクたちに会って、いろんな『こころ』を学ぶことが出来ましたv
まだ『外』へ出るのは不安みたいですけど、きっと大丈夫なんじゃないかと思います♪
2008.11.11 Tue 19:21 | URL | なぎーの。(管理人)
こんにちわ♪
このシリーズも次回で完結なんですね。
ギアスにはまり始めた頃からあったお話なので懐かしいような寂しいような。

公式マオも、ここのマオのように本当は純粋で優しかったんだろうなぁ・・・と思います。
たった一人を好きになりすぎて壊れてしまったマオは酷い奴でしたが結構好きでした。
ロロとも共通する所が結構多いですし、一期から見てたらもしかしてはまったかも。
ここのマオは幸せで良かったです。
公式は何処までも厳しいのでつい夢を求めてしまいますv-356
優しい夢をありがとうございました!
2008.11.11 Tue 15:06 | URL | UT
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