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『コードギアス・反逆のルルーシュ』非公認ファンブログ。二次創作SS(BL・女体化含)、イラスト、R18アリ。 pixivにて他ジャンルで活動中★

黒猫皇子と白狼騎士

『猫の森には帰らない。』・インデックス | main | 踊り子ルルたん♪(線画)
猫の森には帰らない。その25(えぴろーぐ)
長らく続いた連載も、ここで完結です。
皆さま、お付き合いくださり、ありがとうございました!

このお話のあとも、まおは、しーつーと森を守ったり、
時にはルルたちと遊んだりして、生きていくのでしょうね。
しーつーは・・・どうするのかな?
また、いつかそんな彼らに逢えれば、と思います。

この作品のまおとルルにゃん、しーつーは
キリリクのSSなのに、だらだらと続けてしまった私を
生暖かい目で見守ってくださったなみとうさまへ捧げますv

それでは、また、別のお話でお会いいたしましょう!

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猫の森には帰らない。

(その25)(えぴろーぐ)

 しーつーは、今日も、まおを連れて、森の見回りに行きます。
 まおは、しーつーの手をしっかりとにぎって、森の奥深くまでついて行きました。
 鳥たちは、そんなふたりをそっと見守っています。
「ついたぞ」
 しーつーが、まおを連れて行った場所は、森の長老たち・・・何百年も前から、この森に自生する老木たちの前でした。
 まおは、ふしぎそうに、その木々たちを見つめます。
「おぁ、お前が、ネコどのの秘蔵っ子だな」
「なるほど。澄んだ目をしておる。・・・赤い宝石のような、それでいて、穢れを知らない綺麗な瞳だ」
 口々に自分のことを言われ、まおは、とまどいをかくせません。
「そんなことより、早く用件を言ったらどうだ」
 しーつーは、長老相手でも、その態度をあらためることはしません。
 そして、長老たちも、そんな彼女の態度を言い咎める者はいませんでした。
 どころか、余裕の口調で、こんなことを言います。
「そうだな。ネコどのは、時々短気になられるからな」
「さっさと言うとするか」
 しーつーは、前置きが長い長老たちに、まゆをひそめました。
 長老たちは、そんなしーつーの変化を気にせず、まおが、ここへ連れてこられたわけを、話し始めます。
「・・・して、まおよ。・・・お前は、森と共に生き、森を守っていくつもりがあるか?」
 まおは、長老たちの言葉に、うん、とうなずきます。
「しーつーがそうするのなら、ボクもそうします」
 すると、長老たちは、ハッハッと声を立てて笑いました。
「しーつーが居なければ、森は守ってくれないのか?」
「そうか。お前は、森よりネコどのが大事なのだな」
 まおは、突然、そんなことを言い出した長老たちに、何を言ったらいいのか、分からなくなります。
「まお」
 しーつーは、そんなまおの名前を呼ぶと、長老たちに言いました。
「この子は、まだ子供なんだ。そう答を急かすものではない」
 長老たちも、負けじと言い返します。
「でも、いつかは選ばなければならない日が来る」
「選択とは、他の何かを切り捨てる、ということだ」
「そう。たったひとりのために、世界を壊す者たちを我々は見てきた」
「しかし・・・!」
 しーつーは、長老たちの言葉と、その裏にある『重さ』に震えるまおを抱きしめました。
 長老たちは、言います。
「まおは・・・ネコどのと共に在ることを選んだ」
「しかし、森を守るかどうかは、ネコどのにその選択を任せた」
「・・・ネコどのは、森を守ることを選ぶか?」
 それは、いつかの少女が示唆した言葉でした。
 しーつーは、森と共に生き、森を守って生きてきました。
 そして、森にニンゲンたちが入ってきたときは、そのニンゲンたちの手によって、森を守らせてきました。
 でも、それは・・・。
「今一度問う。・・・ネコどのは、森と共に生き、森を守っていってくれるのか?」
「・・・当然だ」
 しーつーは、そう答えましたが、長老たちは、しーつーの中にある『迷い』を見過ごしてはくれませんでした。
「永遠に?」
「・・・永遠に」
 まおは、しーつーのこころは読めませんでしたが、長老たちが、しーつーのこころに『疑い』を持っているのは、判りました。
 辺りの空気が、刺さるように痛いのです。
 しーつーは、そんなまおを抱きしめながら、長老たちに言いました。
「私の『願い』は、この森が平和で安全であることだけだ」
「それは、誰のためだ?」
 しーつーが息を呑む音を、まおは聞きました。
 長老たちは、口々に言います。
「ネコどのの『守り』は、我らのためではなくなった」
「いつの間にか、ネコどのには、森より大切なものが出来てしまった」
「しかし、そのものは、まだ自分で判断が出来ない子供だ」
「森は、守護者の交代を望む」
「森は・・・」
「待って!!」
 まおは、しーつーを責めるように言い出した長老たちに、制止の声をかけます。
 だって、このままじゃ・・・!
 まおが声を上げると、長老たちは、話すのをやめました。
「・・・まお」
 しーつーは、まおの顔を見ます。
 まおは、足ががくがくふるえましたが、しーつーの手をぎゅっとにぎり、長老たちに言いました。
「誰かのためじゃダメなの?・・・しーつーは、ずっと森のひとたちのために、がんばってきたのに・・・森がいちばん大事じゃなきゃダメなの?・・・森のためでなくちゃいけないの?」
 まおは、何とかして、この痛い空気の中から、しーつーを守りたくて、必死に長老たちの言葉に、問いかけました。
「ボクは・・・子供だけど、しーつーががんばってることは、分かってた。だから、ボクも、しーつーとがんばりたいと思った。・・・だけど、それは、森のためじゃない。・・・それじゃいけないの?」
「まおっ」
「しーつーっ」
 まおは、そこまで言うのが、せいいっぱいでした。
 しーつーが、涙をこぼしてしまったまおを、ぎゅっと抱きしめると、まおの涙は、いよいよ止まらなくなります。
 長老たちは、まおの言葉を聴き、こう返します。
「子供は、何でも『答』を他者に求めようとする」
「だが、それは『ウソ』ではない」
「言い訳でもない」
「表現の仕方を知らないだけだ」
「ならば、もう一度だけ訊こう」
「まお、ネコどの。そなたらは、この森を守り、この森と共に生きることを誓うか?」
 しーつーは、長老の問いかけに、迷わず答えました。
「誓う!」
「・・・まおは?」
 まおは、しゃくりあげるのが止まらず、言葉を話すのは大変でしたが、それでも、答えます。
「・・・っく・・・ちかう・・・っ・・・ちかうからっ・・・しーつーをっ」
 まおは、自分が『子供』であることを、今日ほど恨めしく思ったことはありませんでした。
 しーつーを守りたいのに、今の自分は、しーつーに守られているのです。
 でも、それでも、まおは、長老たちが、しーつーをキビしい言葉で責めるのは、止めたいのです。
 まおは、必死で涙をぬぐうと、また言いました。
「おじいさんたちも、ちかって! しーつーをいぢめないって・・・イタイ空気で、しーつーを傷つけないって!!」
 まおの必死の叫びに、辺りの空気は、ほんの少しだけ柔らかさを取り戻したようでした。
 長老たちの中の、ひょろっとした老木が、まおに言いました。
「傷付いてるのは、お前ではないのか?」
「でもっ」
 まおには、しーつーのこころは分かりませんでしたが、こんな言葉を投げ掛けられれば、痛いんじゃないか、ということだけは分かる気がしたのです。
 でも、まおには、それを表現するだけの言葉はありませんでした。
 すると、別の、がっしりとした老木も、こう言いました。
「泣いているのもお前だ」
「では、我らは、お前を虐めていることになるな」
 濃い緑色の葉っぱをたくさん付けた木が、そう付け加えます。
「・・・ネコどのは、どうだ?」
 また、別の老木が問えば、しーつーは、こう言いました。
「私は、私にかけられるどんな言葉も、私の身の内から出たもの・・・しかし、まおが泣くのは、つらいと思う。・・・まおが痛ければ、私の胸も痛い」
「ボクもっ・・・しーつーがイタイのは嫌だよっ」
 長老たちは、ざわめくように何かを話すと、やがて、しーつーの正面に立つ老木が、しーつーとまおに言いました。
「ならば、今一度、守護者のことは様子を見るとしよう」
「・・・では?」
 しーつーの顔が、驚きに染まります。
 老木は、柔らかな空気を身にまとうと、しーつーに言いました。
「今日の審問は、これでお開きだ。・・・今まで通り、まおと森の面倒を頼んだぞ」
「おじいさん!!」
 老木の言葉に、まおの顔が、喜びに染まります。
 すると、老木は、こう言いました。
「シュヴァルツだよ」
「え?」
「私の名前さ。おじいさん、と呼ばれるのは心外だからな」
 老木は、まおに名前を教えると、こずえを揺らしました。
 まおは、その音に耳を傾け、こう言います。
「ありがとう! シュヴァルツさん!!」
 まおの顔に、もう涙はありませんでした。


(えぴろーぐ)

 しーつーは、まおの成長ぶりに、驚きを隠せませんでした。
 長老たちは、少し淋しそうに笑うしーつーに、こう言います。
「おつかいは、正解だったみたいだな」
「まおは、いい子に育ってる」
「後継者には、申し分ない素材だ」
 しーつーは、長老の言葉に、目を剥きました。
「まおはっ!!」
「渡さなくともよい、と言うのか? まおとて『寿命』は短い」
 しーつーは、長老の言葉に、黙り込みます。
 老木は、試すように、しーつーに呼びかけました。
「『猫又』の命、まおに渡さなければ、またネコどのは置いていかれるぞ?」
「しかし・・・」
 しーつーは、言いよどみます。
 まおに『永遠』を引き継がせれば、しーつーは、『森』から解放されますが、今度は、まおが『森』に囚われることになるから。
 それは、しーつーの『望み』ではないのです。
 しーつーが黙っていると、老木は、こずえを一度だけゆらしました。
「いずれ、時が来れば、分かることになる」
 長老は、それきり、口を開こうとはしませんでした。

 まおは、ぽつん、と立つしーつーに言いました。
「心配しなくても、ボクは、ずっとしーつーのそばにいるよ」
「あぁ、そうだな」
 しーつーは、子供らしいまおの『約束』に、そっと笑みをこぼしました。
 ずっと、が続かないことは知っている。
 だけど、今しばらくは、このままで・・・。

 しーつーは、まおの笑顔を絶やさぬよう、優しく微笑みかけるのでした。

(えんど)

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| 猫の森には帰らない。(完結) | 17:00 | コメント:0
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