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『コードギアス・反逆のルルーシュ』非公認ファンブログ。二次創作SS(BL・女体化含)、イラスト、R18アリ。 pixivにて他ジャンルで活動中★

黒猫皇子と白狼騎士

ルルコ・注意報! その21 | main | ルルコ・注意報! その19
ルルコ・注意報! その20
『男女逆転祭』のあと、めでたく(?)『恋人同士』になったスザクとルル。
爆弾テロに巻き込まれてしまった、スザクとルル。
『絶望』に打ちひしがれる『ゼロ』に、カレンの言葉は届くのでしょうか?
 もう、毎号・クライマックス!


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ルルコ・注意報! その20


 ルルには、守りたいものが、二つありました。

 一つは、妹・ナナリーの笑顔。
 8年前。
 つらい体験により、光と足を奪われてしまったナナリーは、それでも、その哀しみに囚われることなく、誰かを恨むこともなく、懸命に生きています。
 そして、優しい世界であるように祈っている、綺麗な心の持ち主でした。
 ルルは、ナナリーのように、清く正しく生きている人たちが、力が弱いからといって、力を振りかざすような人間に傷付けられるのは、間違っている、と思っていました。
『力』を持つ人間は、『力』を持たない人間を、守らなくてはいけないのです。
 そのための『力』なのです。
 ですから、ルルは、ナナリーを守るために、『力』を望んだのです。
 ルルは、自分の『力』で、ナナリーが望む『優しい世界』を造りたいと思っていました。

 そして、もう一つ。
 7年の時を経て、再会したスザクへの『想い』は、淡い『初恋』に変わっていました。
 普通に話している分には、何ともないのですが、ふとしたとき。
 例えば、不意に優しい笑顔を向けられたり、スザクのいいところを見つけてしまったりしたとき。
 ルルの鼓動は、それまで感じたこともないくらい、高鳴るのです。
 スザクとは、意見の違いから、ぶつかることもありますが、ルルにとっては、大切な人。
 出来れば、スザクに、ブリタニア軍との縁を切って欲しいのですが、一度決めたら、退かないスザクのこと、そう簡単に軍を辞めることはないでしょう。
 ルルは、スザクと『敵対』しなければならないことに、焦燥を覚えました。
 でも、スザクは、技術部に配置替えになったとのこと。
 前線に出て来なければ、対決しなくても済むでしょう。
 ルルは、スザクが前線に出て来る前に、ブリタニア軍との決着を着けたいと思っていました。

 でも、ルルは、夢にも思っていなかったのです。
 スザクが、自分の居ない場所で、別の危険に曝されて、命を落とすこともある、ということを。


「・・・スザクッ!!」
 ルルは、スザクの通信が切れたあと、すぐに、自分の回線をいったん切り、スザクに渡したケイタイにかけ直します。
 トランシーバー機能を持ったケイタイは、一度に複数の相手と話すことが出来ますが、普通のケイタイの回線を使うときは、一度、トランシーバー機能を切らなければ、他の人たちに、自分たちの会話が洩れてしまうのです。
 そして、回線を繋ぎ直すときに鳴る音が、スザクを呼んでくれるはずでした。
 しかし。

『アナタノオカケニナッタバンゴウハ、ゲンザイ、デンパノトドカナイバショニアルカ、デンゲンガハイッテイナイタメ、ツナガリマセン』

 聞こえたのは、回線不通のメッセージ。
 ルルは、途方に暮れました。
 テイトモールの建物の中は、地下かエレベーターの中以外は、全ての場所で、ケイタイの電波が通じるはずでした。
 6階から5階へ移動するときは、階段を使うはずですから、スザクが、エレベーターの中に居ることは、考えられません。
 と、いうことは。
 スザクは、敵と交戦中に、ケイタイをダメにしてしまったのでしょう。
 それは、同時に、スザクの安否が気遣われることでした。
 ハンズフリーが当たり前になったケイタイは、普通、耳にかけて通話します。
 そのケイタイがダメになる、ということは、スザクが、『敵』に何らかの攻撃を受けた、ということで・・・。
 ルルは、指先が冷たくなっていくのを、感じました。
 
(オレが、アイツを巻き込んだから・・・っ)

 ルルは、爆弾の解除に、スザクを巻き込んでしまったことを、後悔しました。
 例え、スザクの方から言ってきたことだとしても、このような危険な作業に、彼を巻き込むべきではなかったのです。
 もし、スザクの身に何かあったら。
 ルルは、スザクとナナリーの笑顔、守りたかった大切なものを、二つ同時に喪うことになるのです。
 いえ、状況は、もっと『最悪』でした。。
 このまま行けば、自分の『命』すらも、喪ってしまいます。
 スザクと連絡が取れなければ、この作戦は、『失敗』なのですから。
 赤い液晶表示は、残り4分を切っています。
 一番近い4階に居る自分が、スザクのを助けに行くにも、時間が足りませんでした。

(『終わり』なのか・・・?)

 ルルには、もう、何の手立てもないかのように思えました。
 床に、膝を着き、動けなくなってしまいます。
 その時です。

 プルルルルルッ

 ルルのケイタイが、呼び出し音を鳴らしました。

「スザクか?!」

 表示を見ると、それは、カレンからの着信でした。
 しばらくの逡巡ののち、ルルは、通話ボタンを押しました。

「・・・私だ」

『カレンです・・・枢木スザクからの、通信が切れました』

「分かっている」

「私も、掛け直してみたが、枢木・・・スザクのケイタイは、不通になっている・・・いくらヤツでも、無事では済まないだろう・・・終わったのだよ、私たちは・・・ヤツが居なければ、もう手立てはない・・・」

 ルルには、もう、『ゼロ』の仮面を被り続けることは、出来ませんでした。
 スザクを喪い、何の手立てもなく、自分たちは、あと数分でこの建物と運命を共にするのです。
 ルルの心の中に、『絶望』のニ文字が浮かび上がりました。
 でも、カレンは、それを許してはくれませんでした。

『しっかりして下さい!・・・ゼロ、あなたは、『黒の騎士団』の司令官なんですよ?!・・・ここで、皆に号令をかけられるのは、あなたしか居ないんです・・・あなたでなければ、ダメなんですっ』

 ルルは、カレンの言葉を、黙って聞いていました。
 カレンの声は、必死で、彼女は、まるで泣き叫ぶように、そう言いました。
 そして、ルルが何も言えないでいると、少し、落ち着きを取り戻したかのように、こんなことを言ったのです。

『・・・彼のケイタイが、敵の攻撃で壊れただけ、とは、考えられないでしょうか?・・・枢木スザクは、まだ生きていて、私たちと連絡が取れないだけ、とは考えられないでしょうか?』

「カレン・・・キミは・・・」

『私は、諦めたくありません。・・・例え、今、言ったことが、本当である可能性が、ほとんどないのだとしても、私は、最後まで、彼を・・・枢木スザクを信じます!』
 
 まだ、カレンは、諦めていませんでした。

 カレンは、何て、強いのでしょう?

 ルルは、そう思いました。
 だって。
 同じクラスの同じ生徒会、二人の関係は、ただそれだけで、彼らが、特別親しくしているような様子は、全くありませんでした。
 なのに、カレンは、スザクのことを、最後まで信じるつもりなのです。
 そして。

『・・・確かに、枢木スザクを使うように言ったのは、私です。でも、彼を信じる決断をしたのは、ゼロ、あなたなのですから・・・だから、最後まで、彼のことを信じてやってくれませんか? 』

『ゼロ』にも、彼を信じて欲しい、と言うのです。
 ルルは、自分が、間違っていたことに気付きました。
 通信が、途切れたくらいで、スザクがもう死んでしまったかのように、考えていたのですから。
 スザクに、一番重要な役目を与えておきながら、自分が、一番、彼のことを信じていなかったのですから。
 ルルは、唇を噛み締めました。
 ここで、『司令官』である『ゼロ』が諦めてしまったら、自分についてきてくれたカレンを初めとする『黒の騎士団』、そして、もしかしたら、まだ、無事かもしれないスザクまで、死なせてしまうことになるのです。
 ルルは、拳を握り締めて、立ち上がりました。 
 もう、ルルの心に、『絶望』はありませんでした。
 今から、新しい指示を出すにしても、時間は、ほとんどありません。
 でも、最後の一秒まで、カレンが、諦めない、と言うのなら。
『ゼロ』だって、諦めるわけには、いかないのです。

「・・・分かった。私も、枢木准尉を信じよう」

 ルルは、挫けそうになる心を叱咤しながら、そう言いました。
 そして、自分に諦めない事を教えてくれたカレンに、お礼を言います。

「・・・ありがとう、カレン・・やはり、キミは、黒の騎士団の『エース』だな」

『いえ、私も、言い過ぎました』

 ケイタイの向こうからは、恥らうような声が、聞こえて来ました。
 ルルは、心から、そう言ったのですが、カレンには、その言葉が、こそばゆかったようです。
 ルルは、いったん、ケイタイの通話を切ります。
 そして、一瞬で、考えを張り巡らせました。

 もし、スザクが、無事だったとして。
 爆弾の解除が出来る状態だったとして。
 皆と連絡がつかず、解除のタイミングが取れないのだとしたら?
 誰もが、解除ボタンを押さなければならないときを、同時解除のタイミングにすれば、どうでしょう?
 どのみち、解除ボタンが押せなければ、爆弾は、全て爆発してしまうのです。
 でしたら、その、『ゼロ』に限りなく近い『可能性』に賭けてみてもいいのではないでしょうか?

 ルルは、『ゼロ』の仮面を、再び被ります。
『黒の騎士団』の『司令官』としての、『役割』を果たすために。

「キミたちには、今から、私に『命』を預けてもらう。一人でも、命令を聞けない者が出れば、私たちは全員死ぬだろう・・・だが、私は、誰も死なせるつもりはない!・・・皆、私を信じて、ついてきてもらいたい」

 ルルは『ゼロ』として、『黒の騎士団』に、指令を下しました。
 残り時間は、あと1分。
 誰一人として、その言葉に逆らう人は、いませんでした。

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| ルルコ・注意報!(完結) | 15:29 | コメント:0
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