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『コードギアス・反逆のルルーシュ』非公認ファンブログ。二次創作SS(BL・女体化含)、イラスト、R18アリ。 pixivにて他ジャンルで活動中★

黒猫皇子と白狼騎士

クリスマス・キャロルが聞こえる。 | main | ルルコ・注意報! その20
ルルコ・注意報! その21
『男女逆転祭』のあと、めでたく(?)『恋人同士』になったスザクとルル。
爆弾テロに巻き込まれてしまった、スザクとルル。
『敵』の攻撃で、気を失ったスザクは、不思議な空間に取り込まれていました。
そこで会った『少年』は・・・?
もう、毎号・クライマックス!


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ルルコ・注意報! その21


“・・・オマエにとって、『ゼロ』とは、何だ?”

(女の子の声・・・?)

“もう一度、問う。・・・オマエにとって、『ゼロ』とは、何だ?”

(・・・『ゼロ』?)

 スザクは、不思議な空間の中に居ました。
 それは、何もないようでいて、何かが密集しているような。
 暗い闇のようでいて、眩い光のような。
 そして、木の根のように張り巡らさせた『線』が、スザクの周りにあります。
 それらに沿って進んでいくと、スザクは、目も眩むような『光』の中に飛び込んでいきました。

「ゼロ?」

 スザクは、目の前の少年に、そう問いかけます。
 ある日、『外交官』として、スザクの目の前に現れたその少年は、とても幼く『綺麗』で、お人形さんのような眼差しで、こちらを見ていました。
 スザクは、その『お人形さん』を、ひと目で『好き』になりました。
 何度も話しかけて、やっと、『お人形さん』は、『人間の表情』を見せてくれるようになりました。
 大人たちに負けないくらいの、毅然とした態度。
 漂う『高貴』な雰囲気は、少年が『皇族』であることを物語っています。
 枢木家も、代々、『政界』に優秀な人材を送り込み、スザクの父・枢木ゲンブは、時の総理大臣でしたが、ずいぶんと前に『貴族制』が廃止されてしまった日本では、『高貴さ』を生まれ持つ人は、ほとんどいませんでした。
 スザクは、『総理大臣の息子』である以外は、普通の子供と全く変わりませんでしたし、ちゃんと『学校』にも通っていました。
 ですが、目の前の少年は、明らかに『高等教育』のようなものを受けているらしく、大人たちと『対等』に話をするのでした。
 スザクは、少年と、仲良くなりたいと思いました。
 歳が近かったせいもあるでしょう、一度、心を開いてくれた少年は、だんだん、スザクと遊ぶ時間を取ってくれるようになります。
 一緒に来た妹も紹介してくれました。
 そして、二人は、晴れの日は外で探検などをして遊び、雨の日は家の中でチェスや将棋などのゲームをして遊んだのです。
 たまには、TVゲームをすることもあって。
 スザクは、わりと、アクションやシューティング系のゲームが得意だったのですが、少年が得意だったのは、戦略シミュレーション。
 まだ、10歳になるかならないかのはずなのに、少年の立てる戦略は、大人のそれと比べて、遜色ないものだったのでしょう。
 少年は、『チェスや、将棋と同じだ』と言っていましたが、スザクには、難しいことは、よく分かりませんでした。
 そんなとき。
 スザクは、その少年が、つぶやいた言葉を、耳に止めたのです。

「一度、全てを『ゼロ』に戻して、やり直すんだ・・・そうすれば、同じ『過ち』は、二度と繰り返さない・・・」

 それは、どこかで聞いたような言葉でしたが、それが、どこなのか分からず、スザクは、少年に訊き返しました。

「ゼロ?」

 すると、少年は、こちらをキッと睨んで、言います。

「間違った『体制』を立て直すには、それしかない・・・! ボクは・・・ボクは、父上を、許さない!!」

 スザクは、そう言って、黙り込んでしまった少年を、何も言えず、見つめていました。

 綺麗なアメジストには、朱が入り、ルビーに輝きます。
 描いたように整った眉は、根を寄せられ、一文字を描き。
 薄紅色の花びらのような唇は、怒りに震えていました。
 雪花石膏の肌に、艶やかな黒髪。
 少年は、『阿修羅』のような顔をして、空を睨んでいたのです。

 スザクが、止まったまま動けないでいると、少年は、ゲーム機本体にあるボタンを押します。

「『ゼロ』だよ、スザク・・・『リセット』だ」

 少年は、酷く美しく、『妖艶』に笑ったのでした。
 

“今一度、問う。・・・オマエにとって、『ゼロ』とは、何だ?”

 スザクは、再び、不思議な空間に呑み込まれていました。
 頭に直接響く、少女の声。

 さっきまでのは、『幻』だったのでしょうか?

 いいえ、違います。
 あれは、幼き日の『記憶』。
 切り捨てられ、『道具』にされた、少年の『怒り』。
 そして、その少年の名は―――。


「ルルーシュ!」
 スザクは、自分の叫び声で、目を覚ましました。
 少しの間、気を失っていたようです。
 時間にして、1分ほどのことでしょうか?
 そう長い間、気を失っていたのではない、と分かったのは、自分が生きているから。
 スザクが最後に見た、赤い液晶表示は、残り5分を切っていたのですから。
 スザクは、ほぼ『相打ち』にてしとめた『敵』の様子を見ます。
 その人は、まだ、目覚める気配はありませんでした。
 スザクは、ほっと胸を撫で下ろし、耳から外れたケイタイを探します。
 すぐ側に落ちていたそれは、上部と下部が分離して、液晶表示も、映っていませんでした。
 完全に、壊れてしまったみたいです。

 6階の爆弾を解除し、5階の爆弾の側で現れた『敵』は、いきなり、スザクに襲い掛かってきたのです。
「爆弾は、解除させない・・・!」
 必死の形相で襲い掛かってきたその人は、正気を疑うようなメチャクチャな攻撃を仕掛けてきます。
 スザクは、話し合っている余裕はないため、その相手を昏倒させてから、爆弾を解除することにしました。
 でも、通信をしながらの戦闘は、スザクがいくら武術の心得があり、軍でも一通りの訓練を受けていたからといって、容易なものではなく、スザクは、『敵』の攻撃を、頭で受けてしまいます。
 それでも、ほぼ同時に繰り出したスザクの『当て身』は、相手のみぞおちを、見事に捉えていました。
 スザクは、『敵』が倒れるのを見届けながら、自分の視界が暗転していくのを感じたのでした。
 そして、気を失っていた間、スザクは、冒頭のような『夢』を見ていたのです。

 スザクは、壊れてしまったケータイを見て、途方に暮れます。
 これで、『ゼロ』が取った作戦は、『失敗』に終わってしまったのです。
 だって。
 最後の爆弾は、8個同時に解除しなければいけないのに、そのタイミングを計ることが出来なくなってしまったのですから。
「また、ぼくは・・・・っ!!」
 スザクは、拳を床に打ち付けました。
 また、自分の非力さゆえに、誰も守れないで、終わるのでしょうか?
 せっかく、ゼロが、黒の騎士団が、自分の申し出を受け入れてくれたというのに、自分は、役立たずのまま、終わってしまうのでしょうか?
 でも。
 スザクは、悔やんでばかりもいられませんでした。
 何故なら。
 カウントが残り3分を切った今でも、その時限爆弾は、正常に動いているのです。
 そう。
 つまり、それは、他の7人のうち、誰も解除ボタンを押していない、という何よりの証拠なのです。
 この時限爆弾の解除ボタンが押されていないときに、誰か1人でも、解除ボタンを押したのでしたら、この建物は、爆発しているはずでした。
 でも、今、自分は、こうして生きていて、時限装置も、正常に動いています。
 まだ、チャンスはあるはずでした。
 でも。
 スザクは、どうやって、連絡の取れない状態で、この爆弾を解除出来るのか、考えます。
 それは、とても『無理な相談』のような気がしました。

(やっぱり、ダメなのか・・・っ)

 スザクが、諦めようとしたその時。
 また、見知らぬ少女の声が、スザクの頭に響きました。

“オマエにとって、『ゼロ』とは、何だ?”

 スザクは、その言葉について、思いつくことを呟きました。

「『ゼロ』『無』『何もない』・・・黒の騎士団のリーダーにして、クロヴィス殿下の殺害者」

 すると、今まで問いかけてくるだけだった『声』は、別のことを言いました。

“それは、オマエが『メディア』から受けた知識だ・・・もう一度、問う。・・・オマエにとって、『ゼロ』とは、何だ?”

 スザクは、驚きました。
『声』が言ったことは、本当のことだったからです。
 前半は、どこかで見た『新聞記事』に書かれていた『言葉』、後半は、『ゼロ』に対する『軍の認識』でしたから。
 スザクは、もう一度、考えます。

『『ゼロ』だよ、スザク・・・『リセット』だ。・・・もう一度、『リセット』して、やり直すんだ』

 スザクは、思い出しました。
 ルルは。
 戦略シミュレーションゲームをするとき、作戦が上手く行かないと、必ず、初めからやり直していたのです。
 リセットボタンを押し、初めから。
『ゼロ』から、戦術を組み直していました。
 間違った部分を、正すのではなく、全てを『ゼロ』に戻して、やり直していたのです。
 もし、それが、ルルのやり方で。
 ルルが、『ゼロ』率いる『黒の騎士団』のやり方に賛成するのなら。
『ゼロ』もまた、同じコトをするのではないでしょうか?

 それは、酷く『曖昧』で、確証の全くない考えでした。
 でも、スザクには、他に何も思いつかなかったのです。
 スザクは、言います。

「『ゼロ』『始まり』『始点』・・・全てを『リセット』して・・・『解除』して、やり直す!」

 スザクは、赤い液晶表示の残り時間を見ます。
 あと、1分と10秒。
 スザクは、あえて、1分の表示を見送ります。

(ぼくの考えが正しければ・・・あるいは・・・!)

 残り30秒。

(カウント『ゼロ』が、同時解除の『タイミング』だ!!)

 残り10秒。

 9・8・7・6・5・4・3・2・1

「今だっ!!」

 スザクは、迷わず、解除ボタンを押しました。

 そして、その瞬間、スザクは、ルルの笑顔を見たような気がしたのでした。

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| ルルコ・注意報!(完結) | 10:21 | コメント:0
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