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『コードギアス・反逆のルルーシュ』非公認ファンブログ。二次創作SS(BL・女体化含)、イラスト、R18アリ。 pixivにて他ジャンルで活動中★

黒猫皇子と白狼騎士

ハロウィンを過ぎても。-夜は終わらない- | main | 『ハロウィンを過ぎても。』
ハロウィンを過ぎても。
11月1日(日)開催 COMIC CITY SPARK 4で頒布した小冊子
『ハロウィンを過ぎても。』からの再録です。。。

ライルル・青月篇ED後・ハロウィン小話。
ブルームーンの夜、お互いを『対等』の相手として認め合った二人
でしたが、正装をしたライが、女子生徒たちの注目を集めてしまい
ルルーシュは、不機嫌に(笑)
ちょっぴりツンなルルたんがお好きなお方に。。。

表紙のイラストは、コチラからどうぞ♪
  ↓   ↓   ↓
『ハロウィンを過ぎても。』表紙を見る
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 ハロウィンを過ぎても。


 例年、アッシュフォード学園のハロウィン祭りは、盛大に行なわれる。
 とりわけ、ここ数年は、この学園の創始者にして現理事長の孫娘・ミレイ・アッシュフォード生徒会長が在学中ということもあって、行事と名のつくものは、輪をかけて大騒ぎとなるのである。
 何せ、ミレイ会長といえば、知る人ぞ知る『お祭り好き』の『いたずら好き』。
 そして、彼女の『いたずら』の矛先が向かうのが、何故か、人を使うことにおいては、右に出る者はいない‥‥‥といわれている生徒会副会長・ルルーシュ・ランペルージだった。
 と、まぁ、そんな理不尽な理由で、ちょくちょく仮装まがいの格好をさせられて来たルルーシュであるが、今回ばかりは、様子が違っていた。
 それというのも、あのルルーシュが、一度袖を通し、しかも大ブーイングまで出した衣装を、再び着たのである。
 ルルーシュの新しい『仮装』を楽しみにしていた一部の生徒たちからは、残念な声も漏れたが、彼が、この衣装を着たのは、生徒会の内輪でのお話。
 大半の生徒は、ルルーシュの猫姿は、初めて‥‥‥生徒会メンバーと親しい人でも、写真の中でしか見ていなかったこともあって、それほど不満の声は上がらなかった。
 というか、ルルーシュの『本質』ではないか、と言われるような『猫』の扮装をし、シャーリーが腕によりをかけたというキャッツメイクまでしたのだから、大多数の生徒たちは、喜んで見物したのである。
 そして、今回、ルルーシュが着るはずだった‥‥‥タキシードに黒マントという『ヴァンパイア伯爵』の衣装を、見事に着こなしたライのエスコート付きとあっては、不満の上がりようもない。
 ライ、というのは、エリア11の暑い夏が終わろうとしているころ、学園内に迷い込んだ記憶喪失の青年。
 そのまま、生徒会に保護されたライは、学園の生徒として編入し、二学期最大の行事とも言われる学園祭の実行委員長を務めることになった。
 銀の髪に、長い前髪で隠された瞳は、印象的な蒼(あお)。
 整った容貌に物憂げな表情がよく似合い、そして、彼が気を許した相手にだけ見せる笑顔は、誰でも一瞬見とれてしまうという、不思議な雰囲気を持った青年だった。
 ライは、自身の記憶はまるで持っていなかったが、日常生活には困らない程度の記憶を持ち、どこからか抜け出して来たような風体だったのに、隙のない身のこなしを持つ部分がある。
 加えて、同じ生徒会のスザクいわく、武道の心得でもあるのではないか、と言われるくらいに、ムダのない身体つきで、身長も一八〇センチを越す長身だった。
 そんな彼が、長い前髪をアップにし、正装をして学園内を練り歩いたのである。
 ライとルルーシュが通ったあとは、女子生徒たちの群れが追い、そこらじゅうで、黄色い歓声とシャッターを切る音が聞こえたとか。
 そんな彼らは、ハロウィン祭りが終わったあと、更衣室として与えられた教室で、夜のひとときを過ごしていた。
 その教室は、初めは、生徒会役員の男子に与えられた教室だったが、リヴァルとスザクは、早々に着替えを済まし、退散してしまったのである。
 気を利かせてくれたのか、それとも、二人の間に流れる空気に巻き込まれるのを嫌ったのか‥‥‥。
 どちらにしろ、これから、ここで行なわれることを知れば、リヴァルとスザクも、退散した自分たちは間違いではなかった、と胸を撫で下ろすのかもしれない。
 何故なら、この二人には、どこか他人に入り込めない『絆』のようなものがあるからだ。


 教室には、祭りの終わりを告げるかのように、オレンジ色の夕日が差し込んでいた。
 ルルーシュは、リヴァルとスザクが教室を出てしまうと、ライに近づき、整髪料で固められた前髪を触った。
「前髪を上げたのは、失敗だったな」
 ライは、そう言いながら、自分の前髪をくしゃくしゃにし始めるルルーシュに、疑問符を浮かべる。
 確か、生徒会役員全員の衣装合わせが終わり、チェックをしていたときには、他のメンバーからは大絶賛だったはずなのだ。
 ライの‥‥‥引き込まれそうな色を持つ双眸が、人目にさらされることは滅多にない。
 常に長く伸ばされた銀糸の向こうとこちら側で隔たれた双眸には、自分たちは、どのように映っているのだろう?
 そんな疑問すら浮かばせるそれが、仮装のためとはいえ、広く衆目にさらされることになったのである。
 いつも、そうした方がいいんじゃない、と言うミレイ会長に、頬を赤らめ、ルルーシュ以外にも、見惚れる相手がいるんだ、と皆に知られてしまったシャーリー。
 そして、スザクやリヴァルでさえも、その方がいい、と賛同してくれたというのに。
 ‥‥‥そういえば、ニーナは、ノーコメントだったか‥‥‥それは、彼女自身の内気な性格によるものだろう。
 そんなライの髪型を、ルルーシュは、『失敗』だと言った。
 何かをするにあたって、ダメ出しは当たり前、及第点を出したときでさえ、あと一つ、とばかりにアドバイスをするのが、ルルーシュの常だとはいえ、こうはっきりと『失敗』呼ばわりされてしまっては、ライとて、何が失敗だったのか、気になるもの。
 しかし、ルルーシュは、それ以上の言葉を紡ぐことなく、黙り込んでしまう。
 そして、どこか面白くない様子で、眉間に皺を寄せていた。
 ライは、仕方なく、自分の評価をやめてしまったルルーシュに、先を促した。
「‥‥‥何が『失敗』だったんだい?」
 すると、ルルーシュは端正な顔をますます歪めて、ライから視線をそらしてしまった。
 これには、ライも閉口する。
 ルルーシュが、完璧な笑みで、自分の心の中を隠してしまうことは、よくあることだが、こうして、感情の一片を覗かせているということは、それを自分に伝えたいことだろうに。
 それを、言葉にもせず、不満そうな顔だけ見せて、視線すら外されてしまっては、彼の心情など測りようもない。
 ならば、とライは、ルルーシュと会話することにした。
 こちらから話しかけ、その受け答えの中に、ルルーシュの真意を読み取ろうとするわけだ。
 そうすれば、彼の不機嫌の原因とか、何をして、ライの髪型が失敗だったのかも、分かるのかもしれない。
「それはそうと、ルルーシュの黒猫は、似合ってたと思うけど」
 ライは、今日のルルーシュの仮装について、話題を持ちかけた。
 すると、これも面白くなかったのか、ルルーシュの双眸がすっと細められ、冷淡な笑みを浮かべる。
「ほぅ‥‥‥オマエこそ、ヴァンパイアはハマリ役だったみたいだがな」
 周りの空気が二、三度下がったんじゃないか、と思えるくらい冷たい声は、ルルーシュの機嫌がますます下降していることを、ライに教えてくれた。
 マズイ。
 このままでは、ルルーシュは、また自分の中に感情をしまい込み、ライは、何がルルーシュにとって不快な出来事だったのか判らないまま、どこかで同じ過ちを繰り返してしまうだろう。
 ライは、出来ることなら、ルルーシュには不機嫌でいるよりは、穏やかな笑みを浮かべていてもらいたいのだ。
 それは、多分、ライにとっても、ルルーシュが何にも代えがたい存在だから。
 仕方なく、ライは、遠まわしにルルーシュに不機嫌の原因を尋ねるのではなく、単刀直入に訊くことにした。
「‥‥‥何で、そんなに不機嫌なんだい?」
 すると、ルルーシュは、自分の感情を読まれたのが面白くなかったのか、渋面を浮かべ、こんなことを言い出した。
「悪戯をされたがっていた女子が、沢山いたみたいだが?」
「‥‥‥‥‥‥!」
 ライは、一瞬、言葉を喪った。
 それは、もしかして。
 ライが、まさか、と返すと、ルルーシュは、その言葉をどう捉えたのか、反論するような言葉を返してくる。
「どうだかな。近ごろ、オマエのことを聞きにくる女の子が増えた‥‥‥本人は無自覚かもしれんが」
「‥‥‥ルルーシュ?」
 ライは、いよいよ自分の中の都合のいい『答え』が、本当であるような気がしてならなかった。
 その証拠に。
「‥‥‥本人に聞け、と追い返したがな」
と、言ったルルーシュは、本当に面白くなさそうで‥‥‥それは、学園の女子生徒がライを気にするのが、ルルーシュにとって面白くないみたいで‥‥‥ルルーシュが、そう思うってことは、彼の中に、ライを独り占めにしたい気持ちがあるのかもしれない。
 ということは、ライの髪型の件についても、ライが、必要以上に皆から注目を集めるのが、面白くなかっただけで、髪型が似合っていないわけでないことになる。
 つまり、ルルーシュの不機嫌は、彼女たちに対するヤキモチとは言えないだろうか?
 ライは、自分の考えが間違いでないことを、確かめたくて仕方がなかった。
 多分、ルルーシュは、そうだ、なんて素直に認めはしないだろうが、それでも、その否定の仕方で、どちらであるかは、だいたいの想像がつく。
 だから‥‥‥。
「えっと‥‥‥その」
「何だ?」
「それは、ヤキモチと思ってもいいのかな?」
「バカっ‥‥‥んなわけないだろっ」
 思った通りだ。
 ライの言葉を思いっきり否定しながらも、ルルーシュは、顔の紅潮を完全に隠せなかった。
 それは、やっぱり、ルルーシュの口から出た言葉が『嘘』で、ライが言った言葉の方が、本当である確かな証拠だった。
 ライは、そこまで判ったところで、それ以上の追求はやめることにした。
 何せ、この気難しい皇子サマは、いったん機嫌を損ねたが最後、どこまでも意地を張り通しかねない。
 それよりかは、素直に謝ってしまう方が、上策だろう。 
「ごめん‥‥‥」
 そう、ライが謝ると、ルルーシュは、ライの顔を無言で見つめたあと、まぶたを伏せて、こう言った。
「‥‥‥謝るな」
 これは、ルルーシュなりの、許す、という合図。
 少なくとも、ライは、そう考えた。
 そして、もうひとつ。
 ライは、ルルーシュが言ったことの中で、気になったことを尋ねた。
「うん‥‥‥でも、間違いだったら、悪いんだけど、その、僕のことをルルーシュに聞きに来た女の子って、ソフィたちじゃないかな?」
「?!‥‥‥何で?」
 実は、先ほど、ライは、ソフィたちに囲まれて、この教室に来るのが遅れたのである。
 それで、ルルーシュは、機嫌を悪くし、リヴァルやスザクは、先に着替えて退散してしまう‥‥‥ということになってしまったのだが、もし、彼女たちが、ルルーシュのところにも同じ質問をしにきたのであれば、ルルーシュの『ヤキモチ』は、全くの杞憂ということになる。
 ライは、その最たる原因を、ルルーシュに言った。 
「僕のところにも、来たんだけど‥‥‥ルルーシュのことを教えて欲しいって」
「はぁ?!」
 ルルーシュは、何のことだか分からないみたいに、彼にしては珍しく、すっとんきょうな声を上げる。
 いや、今、ライが言ったことだけでは、いくらルルーシュが察しのいい方だとしても、ライの考えは分からないだろう。
 ライは、そう思い直し、ソフィたちが本当に知りたがっていることを、ルルーシュに説明した。
「僕も、最初は、何のことだろうと思ったんだけど‥‥‥どうやら、彼女たちが知りたがっているのは、僕が、ルルーシュのことをどう思っているかみたいで‥‥‥」
「それで‥‥‥何て答えたんだ?」
 ルルーシュの質問に、ライは、あのとき、ルルーシュに対して思ったことを、そのまま述べた。
「僕の生涯がある限り、共に笑い、共に哀しみ、共に生きたいと思うよ」
 ライが、その言葉を言い終わると、ルルーシュは、遠くからでも分かりそうなくらい、顔を真っ赤に染めた。
「‥‥‥それ、あいつらの前で言ったのか?」
 わざわざ確認を取ってくるルルーシュに、ライは、何だろうと思いながら、先の言葉を肯定した。
「うん。そうだけど‥‥‥?」
 すると、ルルーシュは、もういい、とばかりに、額に手を当て、首を横に振った。
 そして、ライにもたれかかりながら、こう言う。
「‥‥‥それ、言う相手が違ってたら、まるでプロポーズみたいな言葉だな」
 ライは、ルルーシュが言おうとしたことの意味を悟り、こう返した。
「そうだね‥‥‥じゃあ、改めて言うよ」
 ルルーシュは、憎まれ口を利く代わりに、ライの唇をそっと指で塞いだ。
「もう分かったから、そんな恥ずかしいセリフは、オレの前では言わないでもらおうか?」
 ライは、ルルーシュが盛大に照れていることを知り、笑みを浮かべるとこう言った。
「でもね、君と僕とは『対等』だから、僕が言いたいと思ったら、ちゃんと言葉にして言うと思うよ?」
「‥‥‥勝手にしろ」
 ルルーシュが、参った、という言葉の代わりに、そう言ったのは、ライにはよく分かった。


 そして、ヴァンパイアと黒猫の夜は、ハロウィンを過ぎても、続いたのである。


おわり

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