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『コードギアス・反逆のルルーシュ』非公認ファンブログ。二次創作SS(BL・女体化含)、イラスト、R18アリ。 pixivにて他ジャンルで活動中★

黒猫皇子と白狼騎士

ルルコ・注意報! その26 | main | ルルコ・注意報! その23.5
ルルコ・注意報! その25
『男女逆転祭』のあと、めでたく(?)『恋人同士』になったスザクとルル。
やっと、誤解が解けた二人。
甘い雰囲気になれると思いきや・・・?


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ルルコ・注意報! その25


 ルルが、待合室で、沈んだ気持ちを何とかしようと、飲み物を買おうとしたときでした。
「ルルちゃん、居るかしら?・・・スザク君が、目を覚ましたわよ」
 セシルさんが、ルルを呼びに来ました。
 ルルは、ボタンを押す手を止めます。
「・・・セシルさん」
 振り返ると、セシルさんは、上着を手に持っていました。
 そして、ルルにこう言います。
「・・・今から、私も軍に戻らなくてはいけないの。スザク君の側に、ついていてくれないかしら?」
「・・・はい、わかりました」
 ルルは、彼女が居なくなることに、ほっとしている自分を、嫌だと思いました。
 この人を見ていると、自分の何もかもが、スザクに相応しくないような気がしてくるのです。
 ルルは、また沈んでくる気持ちを打ち払おうと、頭を振ります。
 すると。
「何か、誤解があったかもしれないけど・・・スザク君のこと、許してあげてね。・・・あの子、一つのことに夢中になると、周りが見えなくなることがあるから」
 ルルは。
 心の中で、呟きました。

 そんなこと、分かってる。

 スザクは、真っ直ぐで、正直過ぎて、痛いのです。
 でも、ルルは、そんなスザクが、好きなのです。
 ですから、ルルは、許すも何も、もうスザクのことを、怒ってなんかいませんでした。
 だって。
 許しを請わなければいけないのは、自分の方なのに。


 ルルは、言いたいことだけ言って、去っていったセシルさんを見送ると、スザクの病室に入ります。
「・・・バカヤロウ」
 ルルが、スザクに言えたのは、そんな言葉だけでした。
 本当は、大丈夫なのか、とか、勝手に居なくなってごめんなさい、とか、言うべきことは、山ほどあるはずなのに、自分が姿を現した途端、温かく包み込むような笑みを向けられてしまったので、ルルは、何も言えなくなってしまったのです。
「・・・オマエは、本当にバカだっ」
 ルルは、泣きそうな気持ちになりながら、そう言いました。

 怒れば、いいのに。

 そうしたら、いつか『黒の騎士団』について、言い合ったときのように、負けじと言い返してやれるのに。
 ルルが、そんな自分勝手な想いを抱えていると、スザクは、こう言います。
「でも、大したケガ人も出なかったっていうし・・・」
「オマエが、一番、ケガ人になって、どうするんだ、このバカっ」
 ルルは、どうして、コイツは、こんなに『お人好し』なんだろう、と思いました。
 スザクにとって、自分がケガをしたことなんて、どうでもいいことなのです。
 そんなことより、誰も傷付くことなく、一人も死なせることなく、事件を解決出来たことの方が、よっぽど重要なのです。
 ルルは、そんなスザクを分かっているからこそ、腹が立つのです。
 でも、スザクは、そんなルルの『苛立ち』など、全然知らずに、こんなことを言うのです。
「・・・何か、今日は、バカって言われてばかりだ」
 と。
 ルルは、怒るしかありませんでした。
「当然だろっ! あんなに『非難』してたヤツらと手を組んだばかりか、自分だけ、ケガして帰って来るんだから・・・オマエが、バカじゃなかったら、世の中、頭のいいヤツばかりだっ」
 そう。
 黒の騎士団のやり方を、気に入らない風に言っていたのは、スザクの方だったのに。
 それなのに、スザクは同じ口で、こんなことを言うのです。
「でも・・・思ってたより、悪い人たちじゃなかったみたいだったよ・・・ちょっと、やり方が強引なだけで・・・っ」
 ルルは、スザクに最後まで言わせませんでした。
 ケガ人なのに、胸に拳を振り下ろします。
「だから、オマエは、バカだって言うんだっ・・・利用されて、棄てられて、何で、そんな風に笑ってられるんだ?」
 スザクは。
 どこまで『お人好し』なのでしょう?
『ゼロ』は、爆弾を解除したあと、彼を見捨てて、引き上げていったというのに。
 ルルは、自分がしたことにも関わらず、それを許してしまうスザクに、ますます苛立ちを覚えます。
 自分だったら、絶対に、許さない。

 ルルは、幼いころの自分を、思い出していました。
『外交』の道具にされ、見捨てられた自分とナナリー。
 自分たちが『日本』に居ることは、分かっていたはずなのに。
 それなのに、ブリタニア軍は、日本に攻め入ったのです。
 そして、ルルたちは、そこで『生死不明』となり、祖国に帰ることも、本名を名乗ることも許されなくなったのです。
 スザクだって、尊敬していたお父さまを死なせてしまったのに。

「・・・オマエがそんなだから、オレは・・・っ」
 スザクは、自分の何もかもを許してくれそうな気がして。
 ルルは、もう、普通に座っていることも出来なくなってしまいました。
 このまま、スザクの顔を見ていたら、泣いてしまいそうで。
 ルルは、スザクの上に頭を乗せます。
 本当なら、ケガをして安静であるはずのスザクの上に頭を乗せるのは、良くないことなのでしょうが、ルルは、そんなことに構ってはいられませんでした。
 胸につかえた『塊』のようなものが、ルルの心臓を圧迫するのです。
 すると、スザクは、そんなルルの気持ちを知ってか知らずか、ルルの頭に手を置き、そっと頭を撫でてくれました。
 これじゃ、どっちが見舞われているのか、さっぱり分かりません。
 それどころか、スザクと来たら、
「・・・心配させて、ゴメン」
などと、謝ってくるではありませんか!
 ルルは、もう一度、スザクのことを、殴ってやりたい気分になりました。
 でも、スザクが頭を撫でてくれるのが、心地よかったので、それはしませんでした。
「・・・謝るな」
 それだけ言うと、ルルは、スザクの手の感触に酔います。
 スザクは、言いました。
「でも・・・ゴメン。・・・ルルーシュとはぐれちゃって・・・どこに居るか、分からなくて・・・だから、爆弾を止めることが、キミを護ることに繋がるって思ったんだ」
 ルルは、 息を呑みました。
 あの時言った、スザクが『護りたいもの』とは、自分のことだったのです。
 そんなことも知らずに、ルルは、一人で勘違いして、親切にしてくれたセシルさんに、始終、そっけない態度をとってしまったのです。
 ルルは、情けなくて、仕方がありませんでした。
 でも。
 まだ、やり直しは出来るはずです。
 ルルは、スザクが、自分を護るために、爆弾の解除をしたかったことを知っただけで、嘘みたいに、優しい気持ちになれる自分を知りました。
 今なら。
 今なら・・・。

 ルルが、そう思っていると、スザクは、ちょうど、ルルが考えていたことと、同じことを言い始めます。
「もし・・・ルルーシュが嫌でなかったら、また、一緒に出掛けて欲しいんだ・・・今度は、買い物じゃなくて・・・」
「そうだっ・・・買い物の途中だったんだ! オレ・・・」
 ルルは、チャンスだ、と思いました。
 例え、スザクが、セシルさんのことも大切に思っていて、彼女に、何かお礼をしたいと思っていたとしても。
 その『プレゼント選び』に、自分が付き合わされるのだとしても。
 今なら、そんなスザクに、協力をしてあげられると思ったのです。
 だって。
 ルルだって、セシルさんの優しさに、甘えてしまった部分があったのですから。
 でも、スザクは、ルルの予想外のことを言い始めました。
「いいんだ・・・ルルーシュが、欲しいものを、買ってあげたかったから・・・」
「え?」
 ルルが、訳も分からず訊き返すと、スザクは、ルルの予想を更に上回ることを言い始めました。
「誕生日っ・・・プレゼント。何をあげたらいいのか、分からなくて・・・それで、ルルーシュに選んでもらいたかったんだ・・・ルルーシュのだから」
 ルルは、言葉も出ませんでした。

 つまり。
 スザクは、ルルの誕生日にあげるプレゼントを、ルル本人に選ばせようとしたのです。

 それは、セシルさんが、スザクに提案したことではありましたが、それはルルの知らないこと。
 ルルは、今度こそ、本当に、スザクに鉄拳を振り下ろします。
「―――――ッ!!」
 スザクは、痛さのあまり、声も出ないようでしたが、ルルは、それを無視しました。
「フ・・フフフフフフ・・・」
 ルルは、低く笑いました。
 それは、自嘲の笑みでした。
 やっぱり、スザクは、真っ直ぐ過ぎて、時々、ルルの理解の範疇を、遥かに超えてしまうのです。
 またも、ルルは、勝手な勘違いで、スザクが言ったことを取り違えて、怒ってしまっていたのです。
 でも。
 普通、プレゼントを選ばせるのに、あんな言い方をする人が居るでしょうか?
 まだ、当日、何も浮かばなかったから、何でも好きなものを買ってあげる、と言うのなら分かりますが、スザクが言ったのは、女の子に何あげたらいいのか、分からなくて、でした。
 それでは、それを聞かされた人は、まさか、自分に対するプレゼントだなんて、思うはずがないではありませんか!
 ルルは、紛らわしいことを言ったスザクに、責任を転嫁します。
 そして、ルルは、スザクにヤツ当たりをし始めました。
「・・・そんなことのために、オレは振り回されたのか・・・だいたい、オレの誕生日は、次の火曜日だろうがっ! 7年会わないうちに、そんなことも忘れたのか、このトリ頭っ」
 ルルは、そんなことを言いながらも、困ったようにこちらを見てくるスザクが、好きで好きでたまりませんでした。
 もう、充分です。
 ここまで想ってもらえて、それで、まだ何かが欲しい、なんて言ってしまったら、罰が当たってしまいそうです。
 ルルは、もう、このくらいで、素直になってやろうと思いました。
 そして、今、この時だけでも、スザクにありったけの想いを注ごうと思いました。
 でも、そうは上手くは行かないようです。
「ぷっくくくくくくっ」
 突然の『来訪者』は、こらえきれない、といった風に笑い、二人の会話(?)を中断させたのでした。
 ルルとスザクが、声のした方に顔を向けると、白衣の男が、お腹を抱えて笑っていました。
「あはははははっ。キミ、最高だよ~。・・・そうか、トリ頭か~。どちらかというと、鳥の巣みたいだけどね、彼の頭は」
 白衣の男とは、もちろん、ロイドさんなのですが、ルルは、そんなことは知りません。
「・・・誰ですか、あなたは」
 冷めた目線を送れば、ロイドさんは、あぁ、と頷いて、自己紹介を始めました。
「失礼したね・・・私は、ロイド・アスブルンド。技術部の主任で・・・」
「ぼくの上官だよ」
 スザクが、ロイドさんの言葉を引き継ぎました。
 ルルは、ロイドさんをじっと見ます。
 何故だか分かりませんが、彼は、ひょうひょうとした雰囲気をしてはいるのですが、それだけではないような気がするのです。
 それは、ルルの中にある『勘』のようなものでしたが、ルルは、それが何であるかまでは、分かりませんでした。
 ロイドさんは、そんなルルをちら、と見ると、思い出したように、話を始めます。
「そうそう。・・・キミ、検査のために、1週間くらい入院することになったから。・・・学校の方には、連絡しておくよ」
「はぁ・・・済みません」
「いやいや。キミには、また頑張ってもらわないと、困るからね~。異常なしの結果をもらってきてもらえると、助かるよ」
「・・・はい」
 ルルは、自分抜きで進む会話の行方を聞きながら、ロイドさんの観察を始めました。
 あからさまに見たのでは、怪しまれるでしょうから、何気ない風を装います。
 すると、ロイドさんは、突然、ルルの方を向いて、言いました。
「と、いうわけだから・・・ルルーシュ君? 彼の面倒看るの、頼んだよ」
「は?」
 ルルは、突然、振られた話についていけず、思わず、訊き返してしまいます。
 すると、ロイドさんは、どこか意地の悪い笑みを浮かべて、言いました。
「私も忙しいからね・・・入院中の彼の世話は、キミに任せるって言ったんだよ、ルルーシュ・ランペルージ君」
 ルルは。
 セシルさんに明かしてしまった、今のフルネームを、正確に言ったロイドさんに、強い『警戒心』を抱きました。

 この男・・・何のつもりだ?

 ルルは、そう思いましたが、それをすぐに問いただすことは、出来ませんでした。

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| ルルコ・注意報!(完結) | 23:12 | コメント:0
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